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2009/02/09
【参院本会議】定額給付金の実施を断念し、雇用などの対策を 大塚議員




 大塚耕平議員は、9日午後参院本会議で財投特別会計特例法案(2兆円の定額給付金の財源法案)への質問に立ち、定額給付金の実施をやめ、他の対策を実施した方が経済効果が期待できると主張した。

 大塚議員は冒頭、「両院の多数派が異なる国会の現状を鑑みれば、双方の多数派がそれぞれ譲りあうことが民意に従うということであり、定額給付金以外の部分は衆議院の多数派の考えを尊重し、定額給付金については参議院の多数派の意見を尊重するというのが、成熟した議会の対応と考える」として質問に入り、定額給付金の実施断念を求めた。

 河村官房長官は、「定額給付金は生活防衛のための重要な施策の一つ」として、断念しない考えを表明した。

 また、大塚議員は、定額給付金の経済効果について、「持続的成長へのきっかけ」となる論理的説明、GDPを計算上0.15%押し上げるものを0.2%押し上げると説明している根拠を質した。

 与謝野経済財政担当大臣は、なんら論理的説明はできず、数字についても、「四捨五入」したものと開き直った。

 さらに、大塚議員は、「定額給付金の総額2兆円は年収200万円の人を100万人雇用でき、消費税に換算すれば年間1%分、2カ月間であれば全廃できる金額」だとして、他の使い方の方が景気には効果的と主張した。

 次に、法的根拠について、本法案が成立しなくても、政府短期証券等で資金を調達し、定額給付金を執行できるとの声が与党内にあることを指摘し、本法案が成立しない限り定額給付金の執行はできず、準備事務経費について財政法第15条違反ではないか、と質した。

 中川財務大臣は「定額給付金の執行は本法案の成立を前提とする」とし、鳩山総務大臣は「与党の強い意向で年度内成立は確実と考える」としたうえで、「断じて法律違反ではない」と強弁した。

 定額給付金の交付のための事務経費825億円についても、人件費233億円、発送費271億円、事務機器経費13億円、広報関係費37億円、システム開発経費65億円、民生委員等協力手当19億円を疑問として、積算根拠を示すように要求した。

 鳩山総務相は、内訳はすでに出しているとして積算根拠は示さなかった。

 最後に、大塚議員は、定額給付金の実施を断念することを改めて求め、「解散・総選挙を行い、民意の賛同を受けたうえで定額給付金を実施するのが民主主義の正道である」と訴えた。
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