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2009/02/13
鳩山幹事長、小泉元首相の麻生首相批判「言うならば『どっちもどっち』」




 鳩山由紀夫幹事長は13日午後の定例会見で、小泉元首相による麻生首相批判について「どちらも国民のほうを向いていない」と述べ、政権を一度明け渡すことによってのみ、国民の生活がよみがえるという考えを示した。

 昨日、鳩山総務大臣が三位一体改革について「正しくない部分もあった」と発言したことを取り上げ、「全部が正しくなかった。すべてが失敗だった」と指摘。補助金も交付税も減らされ、地方はほとんど自主財源を見いだせなかったと指摘したうえ、名ばかりで三位一体ではなかったことをようやく総務大臣や政府が認めたという見解を示した。

 新幹線の負担金問題にも触れて「国による安易な財政負担の押し付けが、さらに地域を圧迫して、地域が悲鳴を上げているという状況だ」と強調、政府与党はもはや、国が地方を統治するという能力を完全に失ったと見るべきだとした。

 そのうえで、民主党にとって地域主権は1丁目1番地、重要な考え方だと表明し、「地域が生き返ることによってのみ、この国が蘇るという発想だ。『国民の生活が第一。』という意味もそこに見出される」と強調。地域主権の発想を、国民の皆さんにご理解いただき、国民の政治を作り出すことにより、官僚政権から国民政権への脱皮も成立すると語った。

 昨日の小泉元首相の発言によって、自民党内が大変な騒動になっていることについては「破たんした小泉政治というものを、麻生総理が権力維持のために『こりゃ駄目だ』と切り捨てようとした。それに対して、破たんしたことを認め難い小泉元総理が『そうではない』と反撃を加えたのではないか」と分析。「言うならば『どっちもどっち』だ。どちらが国民のほうを向いているか。どちらも国民のほうを向いていない。結局は、党利党略、個利個略しか自民党の中には存在していない」と見解を述べた。

 鳩山幹事長は、現在の自民党の状況を、大きなひびが入って修復ができない器に例えたうえ、もはや国民の皆さんは擬似的な権力移譲にはだまされず、政権を一度明け渡すことによってのみ生活がよみがえると看破していると強調。「新しい政治をこのような状況の中からしっかりと生み出すことに、国民の皆さんは未来を見出していただきたい」として民主党への支持を求めた。
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