ニュース
ニュース
2009/02/17
「かんぽの宿」等疑惑追及プロジェクトチームが会議を開催




 民主党はじめ社民、国民新の野党3党は17日午後、「かんぽの宿」等の一括譲渡の経緯について、日本郵政株式会社、総務省情報流通行政局郵政行政部、内閣官房郵政民営化推進室からそれぞれヒアリング及び質疑応答を行った。

 冒頭、原口一博『次の内閣』ネクスト総務大臣は、「かんぽの宿」等の一括譲渡問題等をはじめ「国民に対して説明責任を果たしていきたい」と挨拶。固定資産税価格85億円とも言われるラフレ埼玉がなぜ15億円なのか、鳩山総務大臣も不快感を表しているとして、疑惑解明に向けて総務委員会での集中審議を求めていく方針を明らかにした。

 会議ではまず、日本郵政株式会社が「かんぽの宿等」事業の譲渡について、オリックス不動産株式会社との契約を解約するとともに、不動産の売却等についての基本的な考え方を整理するため、「不動産売却等に関する第三者検討委員会(仮称)」を設置することとしたと報告。続いて、かんぽの宿等事業譲渡先の選定プロセスについて説明、譲渡先選考方法、譲渡に関するスケジュールが示された。

 このなかで、かんぽの宿等事業譲渡先の選定プロセスの資料に関して、これまでの資料に明記されていた「入札」「競争入札」という文言が消えていることが発覚。出席議員は、「入札」が「審査」となっていることを問題視して質問したが、明確な回答は得られなかった。これに関連し、「『かんぽの宿等』の譲渡」という表記も「『かんぽの宿等』事業の譲渡」に変更されている点について、日本郵政株式会社法にある5年以内の譲渡か、廃止の対象は加入者福祉施設等であり、事業でないことも出席議員は併せて指摘したうえで、これまで国会に提出された資料と異なるとしてその真意を質した。

 また、5年以内(平成24年)の譲渡か廃止としていたにも係らず、昨年9月12日、総務省へかんぽの宿等の年度内の譲渡完了を旨とする事業計画の変更の許可申請を行い、同月30日に総務省が事業計画を認可してきたことも取り上げ、「なぜ、突然売り急いだのか」と追及。自ら容認しておきながら今になって反対を表明する鳩山総務大臣の姿勢を問う一方、大臣交代時期であることもあり、決裁書類が大臣自身の署名によるものかを確認する必要性も指摘。真相を明らかにするよう、求めた。

 会議後に原口ネクスト総務相は、「国民に対して説明責任を果たせない」と対応を批判。多くの問題点が指摘されたとして、赤坂の1坪100万円の土地が建物付きとはいえ30坪4億数千万円になっていること、優良と劣悪物件との抱き合わせともいえるバルクセールという方法等引続き厳しく追及していく方針を明示、総務委員会での集中審議がほぼ確定したと報告した。
記事を印刷する