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2002/04/04
4野党のBSE特別措置法成立国民集会に2千名集まる


 4日、東京・日本青年館で4野党主催の「BSE緊急措置法案の早期成立をめざす国民集会」が開かれ、生産者・流通小売業者・消費者ら2千名が参加。政府・農水省の失政に怒りの声を上げ、野党提出法案の早期成立を誓い合った。

 18時、日本青年館の大ホールをほぼ満席に埋めて集会が始まった。まず、民主党の鮫島宗明議員が集会開催にいたる経過報告を行った。「国の最大の失政は、煎じつめれば、肉骨粉の使用禁止を法律ではなく通達にしたことにあることが明らかになった。そして今また、全頭検査も危険4部位の焼却も、法律ではなく行政措置として行われている。私たちは、役人のさじ加減でBSE対策をするのではなく、法律に基づいて粛々と誠実にやることが最大の対策であると考え、法律案を作った。2月22日に衆議院に提出したBSE緊急措置法案は、早ければ来週にも審議入りすることになった」「国が加害者で消費者・農家・流通小売業者が被害者。被害者のセクター同士が力を合わせて政府に声をあげて行こう」と鮫島議員は報告した。

 続いて、民主党の鳩山由紀夫代表、自由党の小沢一郎党首、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂幹事長があいさつに立った。鳩山代表は「武部農水相も誰も責任を取らずに平然としている今の日本の状況は、無政府状態だ。こんな政府はいらない。調査検討委員会の報告書が農水省の重大な失政と評価したにもかかわらず、大臣らの報酬カットで済ませようとしていることを断じて許すことはできない」と政府の対応を厳しく指弾するとともに、「農水相は辞任すべき」との党首の発言を一夜にして翻した公明党など連立与党についても「無政府状態」と断じ、野党共同提出法案の一日も早い成立に向け努力すると約束した。

 各界からは、農民連会長で酪農家の佐々木健三さん、福島経済連和牛繁殖飼育者協議会会長の須田諄さん、社団法人日本フードサービス協会副会長で、すかいらーく会長の横川竟さん、日本消費者連盟代表運営委員の富山洋子さんがアピールに立った。「風評被害に苦しんでいる。全額を国が補償すべき」「JAS法はもともとザル法で、偽装表示事件は起こるべくして起きたもの。もはやモラルがなくなった現場に対しては厳罰で臨む以外にない」「BSE問題は、農水省の利権と結びついた意図的な手抜き行政の帰結。命を大事する政治や行政が行われるようにするための第一歩がこの法案だ」など現場の視点からの農水省失政批判と野党提出法案の一日も早い成立への期待の声が続いた。

 最後に、主催者を代表して民主党の羽田孜特別代表が「どんなに大変なことか、どれだけ大勢の人に迷惑をかけているか、そういうことがわからない小泉首相らは大変脳天気と言わざるを得ない。そういう政治の現状を変え、安心して食事をできる環境をつくることが私たち政治家の責任だ」と謝辞を述べ、野党提出法案成立を期した力強いシュプレヒコールで集会は締めくくられた。
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