ニュース
ニュース
2009/02/19
国民のみなさんにとって、日本国にとって最悪の総理・内閣だ 会見で菅代行




 菅直人代表代行は19日午後、党本部で会見し、同日、衆議院予算委員会で行われた中川前財務大臣辞任をめぐる集中審議での麻生首相の対応について、「素直に、真摯に国民のみなさんに謝るべきだ」と改めて苦言を呈した。

 麻生首相の答弁について菅代表代行は、「枝野議員からの質問も含め、もう少し素直に、真摯に、国民のみなさんに、少なくとも自分の部下ともいえる、任命した財務大臣が国際的に醜態を演じてしまったことを謝られておくべきだった」と指摘。麻生首相の質疑をずっと間近で聞いている印象として、何かの質問に対し、根本を答えるまえに必ず訳知りな発言や言い訳じみたことを言う傾向があるとの見方を示し、「そのことが余計に国民の皆さんにとって心打たない結果になっている。そのことを(本日の予算委員会でも)改めて強く感じた」と語った。

 続いて、17日に行われた小沢代表とクリントン米国務長官との会談について、「同席して、大変いい会談であったというのが私の率直な印象」と表明。会談が決まるまでに日程調整等で難航した場面があったが、その点について小沢代表は冒頭、自ら「国務長官に今後もお会いするためには選挙で勝つことが必要で、選挙が重要なことは国務長官もご存知のはず」と述べたうえで、日程に配慮いただいたことに謝意を示したことを菅代表代行は改めて説明。

 「自らの行動を説明しながら、同時にクリントン国務長官に対してもきちんと言われることを言われたし、その後の質疑のなかでも小沢代表の基本的な考え方を述べられ、クリントン国務長官からも積極的な会話が進んだ」と述べ、会談時間のほぼすべてを2人のやりとりで終始したことを明かし、評価した。こうした意見交換を今後も続けよう、そのためには民主党は選挙で勝つということで締めくくられた点も紹介。「わが党が次の選挙で政権交代ができたときには、一昨日の延長線上での意見交換が続けられることになる」との見方を示した菅代表代行は、「大変いい形で会談が終わった」と重ねて語った。

 麻生首相の責任あるいは支持率が下げ止まらない現状をどう見るかとの記者団の問いには、「国民が麻生総理を信頼していない。そうである以上は何をやっても政治空白だ」と指摘。同時に「一刻も早く総理の座を降りる、あるいは国民に信頼されていると強弁し、支持率の数字は関係ないというのであれば、一刻も早く解散・総選挙でそのことを示して、国民に信頼された総理という形で仕事をすべきである」と分析。そのうえで「今のままでは、国民のみなさんにとって、日本国にとって最悪の総理であり、内閣だ」と断じた。

 また、クリントン米国務長官との会談、日ロ首脳会談、訪米と矢継ぎ早に外交で得点を稼ごうとしている麻生首相をどう見るかとの問いには、「たぶん会った方も、会われようとしているアメリカ大統領もこの総理大臣が本当にいつまで持つのかと、そういう総理だということは知っていると思う」と分析。国民的な支持を背景とした総理を一日も早く生み出したうえで、そういう方にしっかりとした外交交渉に踏み出すべきだとの考えを強調。「それが日本のためにも役に立つ」とした。
記事を印刷する