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2002/04/08
【衆院予算委】平野議員、加藤紘一議員の不透明な集金の実態を追及
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8日、衆院予算委員会で、前事務所代表の脱税事件をめぐる加藤紘一・元自民党幹事長の参考人質疑が行われ、民主党の平野博文議員が質問に立った。
平野議員はまず、加藤議員の政治資金集めの実態を明らかにすべく、平成11年に都内のホテルで開かれたパーティについて質問。同日、同ホテルで出版記念会という名目で別の会も開いていた事実を加藤議員に確認した。いずれのパーティも加藤議員の資金管理団体「社会計画研究会」が主催。加藤議員の記憶は定かではなかったが、平野議員は、制度上、量的制限がある政治献金が、2つのパーティに分けることで2倍の金額を集めることができる事実を指摘。「法の網の目をかいくぐったもの」と批判し、加藤議員も「合法だが望ましくなかった」と認めた。
続いて平野議員は、加藤事務所の佐藤三郎前代表について、悪い評判を聞かされながらも解雇できなかった経緯を取り上げ、「北朝鮮との利権に関わっているから、解雇すべきとの声もあった。なぜそうしなかったのか」と追及した。加藤議員は「いろいろな評判は聞いた。しかし北朝鮮に関わる問題は全くバカな話」と否定。脱税行為を行っていた佐藤前代表の評価には2〜30年かかるなどと、事件に対する基本認識を疑わせるような発言を行った。
平野議員は次に、佐藤前代表が、加藤事務所の政策季刊誌「雲霓(うんげい)」への掲載広告を集めていた点に関連して質した。広告はカラー全面で1ページ100万円だと言われ、季刊誌による収入は年間9000万円にも上っていた。加藤議員は発行部数・配布先の詳細・必要経費等について把握しておらず、「発行人も知らない」と答弁。平野議員は、加藤議員が季刊誌の印刷会社から顧問料として年間数百万円をキックバックさせていた事実も明らかにし、議員本人が承知の上で佐藤前代表の集金活動が行われていた実態を明らかにした。
さらに、加藤議員が社計研から5000万円の貸付を受けた問題について「資料が検察当局に行っているので、今後の解明を待つ」などと述べたのに対し、平野議員は、政治団体と個人との間の資金の移動が不鮮明すぎると指弾した。
政治資金を自宅マンションの賃料や生活費など、私的に流用していたとされる問題について加藤議員は「マンションの賃貸料を政治資金団体のコストで持ったのは事実。一般の市民の目からすれば、何を弁明しても開き直りに聞こえるので論争したくない」などとしながらも、自宅は事務所兼用だとあくまで主張した。
加藤議員は一連の質疑のなかで、「(佐藤代表の脱税に対する)すべての社会的、政治的、道義的責任をとって衆院議員の職を辞したい」と述べ、議員辞職を表明。同日夕、綿貫衆院議長に議員辞職願を提出した。
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