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2009/03/03
【参院財金委】定額給付金撤回の英断を改めて要求 大塚議員
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大塚耕平議員は、3日午後の参院財政金融委員会での締めくくり質疑で、定額給付金の撤回と、修正可決された場合には両院協議会の開催とそこでの十分な協議、衆院での3分の2条項による再議決をしないように英断を改めて麻生首相に要求した。しかし、首相は、これを拒否した。
大塚議員は冒頭、首相に中川前財務・金融大臣が辞任した当日、参院財政金融委員会を欠席したことを取り上げ、国権の最高機関であり、首相をはじめ閣僚には国会に出席義務がある点を踏まえ、任命権者として委員会と委員長に対して謝罪するよう求めた。当初、首相は謝罪しなかったが、再度の追及に「大変申し訳なく思っております」と答えた。
次に、現下の経済情勢の認識を尋ねたが、首相の認識は甘く、危機感が足りないと大塚議員は指摘した。
また、我々は異論はあっても現下の厳しい経済情勢下では定額給付金以外の部分は、賛成すると補正予算の審議当初から明言しているとして、なぜ定額給付金を外し、それ以外の補正予算と関連法案の早期成立を図らなかったのかを質した。政党間協議など申し入れたなどとして、首相は明確には答えなかった。
さらに、大塚議員は、外交・防衛などの課題や緊急の場合以外には3分の2による再議決を用いるべきでないとした首相のかつての論文など引き、政府案が否決、修正可決となった場合に3分の2による再議決を使うのかを質した。首相は緊急の場合と認識していると答え、再議決を行うとした。
続いて、第2次補正予算の提案理由には生活支援、生活防衛となっていることを取り上げ、目的が景気対策、消費刺激と変わったのなら、きちんと説明すべきであり、それがなされないのは審議権への冒とくであると主張した。与謝野財務大臣は最初から社会政策の意味と経済政策の意味がある、首相は途中で比重が変わったと苦しい答弁に終始した。また、首相は定額給付金を受け取ると明言した。
次に、定額給付金のための事務費について取り上げ、国が5500万世帯、市町村も地方も5500万世帯分のパンフ作成するのは無駄ではないかと指摘、総額825億円の事務費や給付金を精算するのではなく、余った分は地方の自主財源にすべきと提案した。
経済見通しも取り上げ、平成21年度予算が成立した場合と成長率を首相に質した。首相は、「0%は希望的観測。正確な数字は言えない」と答えた。このため、大塚議員は、「閣議決定で0%としている。今の答弁では審議はできない」と詰問した。また、経済見通しも、12月時点だけでなく出し直すべきとした。
さらに、日銀法38条、43条を示し、無利子国債、政府紙幣の発行の前に経済の下支えにはあらゆる政策手段を採るべきであると主張した。
最後に、「衣食足りて礼節を知る」との言を引き、再度首相に定額給付金を受け取らないよう、また、3分の2条項による再議決をしないよう要求した。首相は以前の答弁通りと答えた。
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