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2009/03/09
鳩山幹事長、かの・山形1区総支部長、舟山議員と保育園・幼稚園視察




 鳩山由紀夫幹事長は9日午前、山形県第1区の、かの道彦総支部長、舟山康江参議院議員とともに、山形市内にある社会福祉法人キンダー伸誠会キンダー保育園、羽陽学園短期大学付属鈴川幼稚園をそれぞれ訪問。子どもたちが置かれる環境のなかでの改善すべき課題について経営者、保育士、先生、子育て中のお母さん、それぞれの立場からのご意見を伺った。

 最初に訪れたキンダー保育園では海和宏子理事長、海和伸吉副理事長の案内のもとで、園内を見てまわり、保育士さんと遊ぶ子どもたちの笑顔とふれあった。特に、病児保育室は念入りに視察。「子どもが病気でも仕事を休めない」働くお父さんやお母さんのニーズに即したサポートのあり方を目の当たりにした。

 景気後退のなか、共働き世帯の増加に伴い、定員より20%増しの148人の子どもたちを預かっていると現状が理事長から語られるとともに、副理事長から「国として責任をもって対応しなければならないものと、市場原理にゆだねてもいいものとの間で、住み分けを図ってほしい」との提案があり、市場原理にゆだねて規制緩和すればいいのではなく、子どもたちにとって何が必要かという観点での住み分けが必要だとの指摘があった。

 地域で働きながら子育てしている人たちの意見を取り入れながら、求められるニーズに即した保育園を目指しているという説明もあり、病児保育や薬をもって登園してくる子どもへの専門知識をもった対応の実現に向けて看護士が常駐していること、また食育と栄養面でのフォローの意味で栄養士も配置しているとの話があった。子どもを安心して預けられる、求められる保育の実現に向けては、栄養士や看護士は配置基準に位置づけるべきだとの指摘があった。

 そうした提案を鳩山幹事長は重く受け止めるとともに、「家庭内でだけ育てられている子どもたちと比べ、しっかりとしたお子さんが多いという印象がある」と語り、多くの人との交わりのなかで育つことの重要性を指摘した。そのうえで、待機児童を減らしていくために民主党としても力をつくしていく考えを表明した。

 鈴川幼稚園では卒園式に向けて練習に励む子どもたちの、見事な合唱の声に迎えられて園内に入った鳩山幹事長と鹿野総支部長は、園児たちの見事なせりふと歌声にしばらく耳を傾けた。

 また、園内を視察。子どもたちといっしょにゲームに興じたりしながら、くまなく見てまわった。この幼稚園では、教員養成校である羽陽短大の付属園としてとして豊富なカリキュラムがあるのが特徴。最長午後6時までの預かり保育も実施されている。

 視察後の懇談では先生から子どもたちの発育に役立つ魅力的なカリキュラムを揃え、見学に来た多くの保護者が子どもを預けたいという思いを持ちながらも、保育料の問題で預けることを断念するケースが多いことや、年子を預けているというお母さんからは保育料のために働いているようなものだといった家計の窮状を訴える声があった。

 さらには親の介護と子育ての両方を担い、金銭的にも体力的にも追い込まれている実態などが語られた。「教育予算を手厚くするべきだ」との指摘には、鹿野総支部長や舟山議員はOECD諸国と比べて公教育への国家支出が最低レベルである日本の実態を説明するとともに子育て世帯を手助けするための子ども手当月額2万6000円の支給をはじめ、民主党政権においては「子育てのための予算配分を手厚く」していく考えを強く表明した。
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