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2009/03/13
EUトロイカ代表団と気候変動問題で会談 岡崎NC環境相、福山議員




 岡崎トミ子『次の内閣』ネクスト環境大臣、福山哲郎地球温暖化対策本部事務総長(政策調査会長代理)は13日午前、党本部で、チェコのブルシーク環境大臣、スウェーデンのカールグレーン環境大臣、欧州委員会環境担当委員官房のコドゥ氏によるEU「トロイカ」(欧州連合の現議長国、次期議長国、欧州委員会の三者の枠組み)代表団の表敬訪問を受け、気候変動交渉について意見交換した。

 冒頭、岡崎ネクスト環境相は、気候変動に関する問題は、民主党にとっても環境分野の最重要課題であると表明、先進的な取り組みを行っているEUに追いつこうという思いで努力をしているところだと挨拶した。

 ブルシーク環境大臣は、気候変動問題における日本の役割の重要性を指摘したうえ、日本に続き訪米してオバマ新政権とこの問題に関して会談を行う予定であると表明。2008年12月、EUが気候・エネルギー政策パッケージについて合意したことにも言及し、気候変動問題に対する民主党や日本の産業界の考え方を質問した。

 福山事務総長は、昨年の地球温暖化対策基本法案の国会提出を報告。1990年を基準として2020年に25%削減、2050年よりもできるだけ早い時期に60%削減という中期目標を書き込んだことを挙げて、今年12月にコペンハーゲンで行われる地球温暖化交渉のときに民主党が政権をとっていれば、米国、中国、インド、途上国の参加を促しながら、積極的にコミットしたいと語った。

 産業界の考え方については、説得が容易でないことは明らかだが、投資を促す機会だと強く主張したいと述べ、米国新政権の誕生や金融経済危機など、変化する世界の状況を注視して対応していく認識を示した。

 会談では、気候変動交渉を前進させるためのパートナーシップの強化策、中期目標の設置、キャップ・アンド・トレードによる排出権取引のあり方などについて意見交換。福山事務総長は、中期目標の達成について、できれば国内で達成したいという見解を述べ、温室効果ガスの削減に関する政府の6つのシナリオについては、その正当性や現実性を疑問視する考えを示した。

 排出量取引の国際市場の創設や米新政権の政策の方向性などについても意見を交換。岡崎ネクスト環境相は締めくくりに、年度末を迎えて倒産や失業、自殺の増加などが懸念される日本の状況に言及。党は「緑のニューディール」を視野に入れた地球温暖化対策を検討しており、産業転換と雇用創出の正念場ととらえて、この問題に取り組んでいく考えであることを述べた。
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