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2002/04/19
【衆院内閣委】道路4公団民営化推進委設置法案めぐり首相を追及
 民主党は19日、衆議院内閣委員会で行われた「道路関係四公団民営化推進委員会設置法案」の採決で、政府案に対して(1)改革の理念・目的を法文に明記する(2)委員会の独立性を高める(3)委員会の審議事項に個別路線建設の優先順位を含める(4)委員の任命を国会同意とする、との内容の修正案を提出。政府案には反対した。

 民主党は、道路4公団の民営化を通じた改革という点では賛同できるが、同法案は自民党道路族と妥協した結果、(1)改革の理念や目的が明記されていない(2)委員会の独立性が弱い(3)委員会に個別路線の建設計画の見直しの権限を与えていない(4)委員の任命に係る国会同意を不要としている、など問題点が多く、これでは民営化改革の実を上げることはできないと政府案を批判している。

 採決に先立つ小泉首相との質疑で、民主党の細野豪志議員は「委員選任の国会同意は、国民にきちんと説明するという重要な意義がある。首相は、国民にきちんと説明せず、国民に隠れて抵抗勢力と手を結ぼうとしている」などと小泉首相の姿勢を厳しく批判。首相は、「改革は抵抗を乗り越えて順調に進んでいる。ずいぶんひねくれた見方があるものだ」などととぼけた答弁に終始。

 また、前原誠司議員は「国交省は、既定の11520kmの幹線道路計画については国費を使ってでも実施するとの立場を崩していない。既にある高速道路だけを民営化して、新しい路線は国費で作るというのでは改革の意味がない。道路特定財源の廃止、道路整備5か年計画の縮小などを決断すべきではないか」と首相に迫った。「専門家の意見を聞いて判断したい」などとする首相に対し、前原議員は「小泉改革の真偽が問われる。国民の目はだませない」と締めくくった。
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