|
2009/04/10
政治家主導で「国民の生活が第一。」の政治を実現する 菅代表代行、福岡5区・楠田議員
|
菅直人代表代行は10日夕、福岡県筑紫野市で行われた福岡県5区の楠田大蔵衆議院議員を励ます集いに参加し、政治家主導の議会制民主主義と地方分権を、政権交代によって必ず実現させていくと改めて表明した。
集会には楢崎弥之助元衆議院議員、福岡県連代表の松本りゅう衆議院議員(同県第1区)、同県連代表代行の古賀一成衆議院議員(同県第6区)、同県選出の岩本司、大久保勉両参議院議員、大島九州男参議院議員、同県第4区の古賀たかあき総支部長らが出席した。
挨拶に立った菅代表代行は、会場にあふれるばかり、大勢の方々に参集いただいたことにまず謝意を表明。33歳で2期目の新進気鋭の衆議院議員として活躍する楠田議員だと紹介したうえで、自らの当選も3回の落選を経て同じ33歳だったと振り返り、属した政党・社会民主連合(社民連)の大幹部が楢崎元衆院議員だったと紹介。そんな縁もあっての福岡入りだとした。
同時に、帝銀事件についてふれた雑誌記事に関連して菅代表代行は、「これを読んで私たち民主党、あるいは政治家は本当に重い立場にあると改めて思った」と所感を述べ、「政党そのものが国民のみなさんの信頼を完全に失ってしまうとすれば、厳しい状況にある今の日本社会に対して、国民主権、民主主義といいながら、国民のみなさんは自分たちの声をどうやって具体的に政治に反映していくことができるのかということになる」と分析した。
「本当に国民のみなさんから信頼される、民主党も含めての、そういう二大政党を再生させなければいけない」と菅代表代行は改めて強調。そのなかで政権交代を果たさなければならないとの認識を示した。
同時に菅代表代行は「いま、日本の政治はややもすると官僚中心の政治、官僚内閣制に陥っている」との視点を披瀝し、戦後復興の先頭に官僚が立ってきたことは事実で、ある意味でうまくいったからこそ、戦後40年経ったときに日本は第二の経済大国にまでなるに至ったと分析した。「しかし、その後が問題だった」と菅代表代行は問題視し、官僚が天下り先の確保に汲々とし、既得権益を守るために権限や財源の地方への移譲を官僚が頑なに拒むなかで日本の政治はおかしくなってきたとの見方を提示した。
「いったい誰がこれを変えられるか」と問題提起した菅代表代行は、「国民の皆さんに選ばれた国会議員によって議員内閣制、国会内閣制をきちんと確立することでしか政治は変えられない」と語った。「政治を行う主体は国民であり国民の皆さんに選んでいただいた国会議員が中心にならなくてはいけない」と語気を強めて断じた。
そのうえで菅代表代行は「民主党がまとまった形で国民の皆さんからの信頼を回復できる政党となり、政権交代を実現したときに、初めていい意味での新しい国の形が生まれてくる」と主張。そのなかでやらなければならない政策課題は「国と地方のあり方を変えていくことだ」と指摘し、地域の元気を取り戻すことにも繋がる地方分権の必要性と重要性を強調した。
続いて、「民主党副幹事長として日々歩んでいる」と語った楠田議員は、党内で議論を重ねれば重ねるほど「この日本を、郷土をどうしてくれるのだという国民の皆さんの強い声を再確認することになる」と述べた。
本予算88兆円、そして補正予算15兆円を提示した麻生内閣の姿勢については、厳しい状況下で予算は必要だが国としての新たな借金が膨らむことになるとの見方を示し、「本当に将来に向けて今、望まれた政治がなされているのか。やはりわれわれはここでもう一度、国家予算というものを一から見なおして、ゼロからすべて精査し直して、メリハリのある予算を組まなければならない」と論じた。
何よりも未来に向けて本当に安心をもたらすことができるものなのかという観点で、環境保全、教育、子育てなどにこそ、しっかりと予算をとり、しっかりと見なおしていくというのがわれわれ民主党の姿勢であるとも語った。
楠田議員はさらに、自社さ連立政権の厚生大臣をつとめた菅代表代行が薬害エイズの問題をなぜ解決に導けたかというと、官僚政治を脱却して政治家のチームをつくり、このチームが何をなすべきかについては、三党合意の中で決定していたからこそできたと、新聞インタビューでの代行の答えを紹介。「それと同様に、われわれはまさに選挙を通じて、マニフェストのなかにみなさんのための政治の実現策を具体的に書き込む」と語り、「しっかりとマニフェストでお約束をして政権をとる。官僚にその実現を指示していくことによってはじめてみなさんが主役である、『国民の生活が第一。』である政治を実現することができる」と強調。「政権交代は目的ではなく、まさにみなさんのための政治を実現するための手段である」と重ねて訴えると、参加者の間からは大きな拍手がわきおこった。
|
|
|
|