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2009/04/16
「大きな努力実った」菅代行、消費者庁関連法案の委員会採決で




 菅直人代表代行は16日午後の定例記者会見で、政府が27日にも09年度補正予算案を提出する見込みであることに言及、国会での審議においては、政府との間で、衆院選マニフェストを想定しながら本格的な議論を行う考えを示した。

 冒頭、政府与党の追加経済対策と民主党の緊急経済対策に関する森永卓郎氏の論評(日本証券新聞、13日付)に触れ、「自民党が1度限りのカンフル剤として景気対策をやろうとしているのに対して、民主党は構造を変えようとしている」という指摘に同意する考えを示した。

 特に政府与党案の「子育て応援特別手当」について「3万6000円という数字を、選挙のビラに書き込むためだけ、と言われても仕方がない、筋が通らない政策だ」と改めて批判。民主党案の子ども手当については「子育ての負担を社会的にカバーしようという方向性がある」と説明した。

 追加経済対策を措置する補正予算案への対応については「衆議院選挙に向けての『マニフェスト』を想定しながら、本格的な議論を政府との間で行いたい」と述べ、衆院予算委員会の審議とマニフェスト編成の準備作業を進める考えを表明。

 今までの官僚内閣制と言われるビジネスモデルを、国民が選んだ国会議員を中心にした内閣制度に根本的に変える、霞が関中心の中央集権制から地方主権を基本にした国の形に変える、以上の二点を大きな方向に位置づけ、それにつながる議論を進めたいと語った。

 「あらためて百年に一度という経済危機を踏まえながら、もう一度日本が再生し、活力を増していく方向性を、国会論議とマニフェストを通して提示したい。連休明けにいつ解散・総選挙があっても政策的に対応でき、わが党の姿勢が明確になる、そういう状況をきちんと準備したい」とした。

 消費者庁設置関連法案の委員会採決については、与野党の修正協議を踏まえて、民主党の考え方や消費者運動に携わる方々などからの指摘が盛り込まれて、全会一致という結果を得たと指摘、「我が党の大きな努力が実った」という理解だと語った。
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