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2009/04/18
菅代表代行、名古屋市内で街宣 新しい市民参加の地域モデル作りを訴える




 菅直人代表代行は18日午後、名古屋市天白区で、地元愛知県第3区選出の近藤昭一衆議院議員や名古屋市議団とともに街頭演説を行い、名古屋から新しい市民参加の地域モデルを作っていこうと訴えた。

 近藤議員は「競争では勝つ人と負ける人が必ずいる。一生懸命やっても負ける人に、どのように手を差し伸べるかが政治の役割だ」と表明。エネルギーを生む競争をまったく否定するものではないが、格差が広がり、苦しい経済状況で内需が冷え込んでおり、働く人の3分の1は非正規雇用であると指摘したうえ、頑張る人が安心できる社会を政権交代で実現する決意を示した。

 菅代表代行は「庶民の代表として新しい時代の舵取りをやってもらいたい」と民主党推薦候補への期待を示し、税金を納める側の立場でその使途を注視し、還元できないか考えるような感覚の人物こそ、まちのリーダーにふさわしいという考えを述べた。また、これからの地方自治について「首長を先頭にして、まちとまちが競争するようになる」として、首長の果たす大きな役割を指摘した。

 菅代表代行はまた、地元の武蔵野市で30年ほど前、コミュニティセンターと公民館のどちらを地域に作るかについて行われた議論に言及。大論争を経て「井戸端会議」的な運営協議会方式のコミュニティセンターが市内各地に作られ、住民が定めたルールで施設が利用されていると紹介し、「新しい市民参加の一つのモデルだ」とした。

 そのうえで、今後、退職したり子育てを終えたりして、地域で活動する元気な人たちが多くなってくることを挙げて、「税金をそんなに使わなくても、自分たちの考え、自分たちの参加で、地域の安全や、一人暮らしのお年寄りが孤独死しないようなつながりを作っていく、そういう大きい役割が生まれてきてもらいたい」と、新しい市民参加のあり方を作ってほしいという期待を述べた。

 菅代表代行は、庶民的感覚で、税金を無駄にしないで払う人の立場に立って税金のあり方を考える、コミュニティや市民の自発的な参加を活かすという民主主義的な考え方への支持を求め、演説を終えた。
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