那谷屋正義議員は23日午前、参議院文教科学委員会で、「国公立の高等学校における教育の実質的無償化の推進及び私立の高等学校等における教育に係る負担の軽減のための高等学校等就学支援金の支給等に関する法律案」(高校実質無償化法案=民主党提出)(下記関連記事参照)に対する質問に立ち、国際人権規約の留保国が150カ国中、日本とマダガスカルの2カ国だけとなり、高校教育をすべての人々に保障するのは世界標準であるとして政府と民主党案の発議者に見解を質した。
また、那谷屋議員は、高校進学率が98%となっていることを指摘し、準義務教育と位置づけるべきだと主張した。そのうえで、経済的理由から進学を断念したり、退学する生徒をなくすことが国の大きな役目だとして見解を質した。
塩谷文部科学大臣は、教育の機会が奪われることのないようしなければならないとしたものの、負担の公平の観点から、現時点における高校無償化は困難であると答えた。
水岡俊一発議者は、公立と私立の公平は無償化によって図るべきであるとの原則を述べ、現時点では私立高校における各種納入金などの負担は地域、学校によって差が大きいため、当面負担の軽減によって教育の機会均等を図ると答えた。
法案は、野党の賛成多数で可決された。
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