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2009/04/18
民主党農水キャラバンが福島県農業総合センターで意見交換会を開催




 民主党農水キャラバン(座長:高橋千秋参議院議員・『次の内閣』ネクスト農林水産副大臣)は18日、福島県郡山市を訪れ、地元の農家の視察等を行い、その後、福島県農業総合センターで意見交換会を開催した。今回の農水キャラバンには、平野達男農林漁業再生本部副本部長・参議院議員、増子輝彦『次の内閣』ネクスト経済産業大臣・参議院議員、金子恵美参議院議員、福島県第2区総支部長の太田和美衆議院議員らが出席した。

 冒頭、平野副本部長より、日本の農業の現状、そして民主党の農業者戸別所得補償制度についての説明がなされた。

 まず、先進諸国において自給率が下がり続けているのは日本だけであることについて触れ、「イギリスの自給率は約70%、ドイツも約60%台、フランスは100%を超える自給率を維持している。なぜ日本だけ自給率が下がり続けているのか」と問題を提起し、その主な要因として、日本人の食生活が変わったことや、二毛作が行われなくなったことなどを挙げた。また、「政府は品目横断的経営安定対策を行っているが、一部に戸別所得補償の考え方が含まれているものの、今の施策では日本の自給率は向上しない」と現行制度を批判した。

 次に、農業の国際競争力のあり方についても触れ、「生産費と販売価格との差額を埋めることが直接支払制度の基本的な考え方だ。欧州、米国で当たり前の制度として定着している直接支払を日本にも導入しようとしているのが、民主党の戸別所得補償制度だ」と述べ、日本の農業を強くするためには、民主党が提起している戸別所得補償制度の導入が不可欠であるとした。

 会場からは、「農家を守るには、生産物に対する補償を充実させるべきだ。青色申告方式で補償をしていくことになれば、より農家のやる気が出るのではないか」、「米農家だけが農政の対象になっているような気がする。他の農産物についてもある程度の予算はつけてもらう必要があるのではないか」、「中山間地直接支払制度のあり方を見直すべきだ」、「専業農家を増やすべきか、兼業農家を増やすべきか、政策判断をしてもらいたい」、「これまでは農家が子や孫に農業を伝えてきたが、これからは優秀な人材を農業に従事させる仕組みづくりが必要ではないか」、「生産調整ということで減反し、無理して大豆をつくっているが」と言った意見が出された。

 これらに対して出席議員より、「戸別所得補償制度によっては、まずは農家の経営が成り立つようにすることが必要だ。生産者の声を聞くことはもちろんだが、同時に消費者からの声も聞き、農林漁業のあり方を考えていきたい」と答え、当初の予定時間を大幅に延長して、一つ一つの質問に回答するなど、活発な意見交換が行われた。

 最後に、増子ネクスト経済産業大臣より、「極端に言えば、国の施策と違うことを示さなければならない。民主党と自民党の農林水産政策の違い、さらに民主党とJAの政策の違いを明確にすることが重要だと感じている。今回の民主党の戸別所得補償制度はその一つだ。これからも一つひとつの政策を着実に示していき、それを見ていただいた上で、民主党の政策が良いのか、自民党の政策が良いのかをご判断いただきたいと思う」と述べた。

 金子議員からは、「農林漁業が無償で果たしている空気・水・土の維持浄化などの多面的機能は、年78兆円以上の価値だと言われており、その対価の一部として所得補償を行うべきだと民主党は考えている。頂いたご意見を農政に反映させていきたい」と述べた。

 太田議員からは、「福島はかつて全国で米の生産が1位になったこともある地域だが、農業で生活ができなければ農家の人口は減少してしまう。まさに福島は農業の再生が最も必要な地域の一つであり、そのためにも民主党が訴えている戸別所得補償制度が必要だと思う。ここで一歩踏み出さなければ日本の農業が衰退してしまうという危機感を持っており、農業再生に向けて全力で取り組んでいきたい」と述べ、意見交換会を締めくくった。
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