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2009/04/28
【衆院本会議】「人を大切にする」予算を訴え 鳩山幹事長代表質問
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鳩山由紀夫幹事長は、28日午後の衆議院本会議で、09年度補正予算案に対する代表質問に立ち、「供給者の論理」に立った「箱もの」や「ハード」に予算を配分するのではなく、年金や医療や母子家庭などの「人を大切にする」予算とするよう訴えた。
冒頭、鳩山幹事長は、世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒レベルをフェーズ3からフェーズ4に引き上げたことに触れ、党としても全力で対策に取り組むことを表明、政府にも万全を期すよう要求した。
麻生首相は、対策本部を立ち上げたことに言及。新型インフルエンザを国内に入れさせない水際作戦の展開や国民への情報提供などで万全に取り組むとした。
本題に入り、鳩山幹事長は、15兆円規模の補正予算について「百年に一度の危機と言いながら、対策は百年続いている官僚機構に任せっきり、数十年続いている族議員と官僚の既得権である税金のムダ遣いを繰り返し、膨大な借金で歳出規模を膨らませて、あとは消費税の増税で国民に負担を押し付けるという無責任なもの」と酷評した。
子育て支援、介護労働者の待遇改善、医師不足解消策、雇用対策といった補正予算で行われる個別政策に関しても、期限付きであり、その場限りのものと厳しく批判した。
さらに「弱い立場のひとを次々と切り捨て、官僚の天下りや族議員の利権を守り、借金漬けでこの国を潰すのが麻生内閣、自公政権なのか」として、その本質を喝破、国民へ説明するよう求めた。
首相は、いずれの指摘に対しても、対策をとる、検討するなどと答えるのみで、具体的な解決方法には触れなかった。
鳩山幹事長はまた、特に年金記録問題を取り上げ「年金問題を放置しておいて、安心も安定もあるはずがない」として、国家プロジェクトでの解決と、118万人の無年金者の実態調査を要求した。
首相は、年金記録問題について態勢の強化や効率化の方針を示し、実態調査については対応を検討中としたが、ここでも問題解決への熱意をなんら示さなかった。
さらに、ムダづかいの象徴として「アニメの殿堂」を挙げ、「巨大国営マンガ喫茶だ」と論評、なぜ117億円もかけるのかを追及した。首相は、メディア芸術の国際的拠点になると強弁した。
鳩山幹事長はまた「各都道府県に産学官連携と称して15億円もの『箱もの』を作る予算に695億円(が使われることになる)」と指摘、天下り機構への補助金ではないかとした。首相は、これも産学官の共同研究の場として必要だと強弁した。
鳩山幹事長は、子ども手当、ガソリン税などの暫定税率の廃止、高校実質無償化などの民主党の対策を紹介し、政府案について「責任感がある者ならば到底賛成できる内容ではない」と主張。「断固として反対を貫き、徹底審議を追求する」と党の方針を示し、一刻も早い衆院の解散・総選挙を行うよう求めた。
鳩山幹事長は、企業・団体からの政治献金の全面禁止、国会議員のいわゆる世襲制限にも言及し、民主党の見解を示したうえで、首相に見解を質した。麻生首相は、各党で議論をすることは良いことだとしたが、世襲・立候補制限に関しては消極的姿勢を示した。解散に関しては、争点を明らかにして国民の信を問いたい、と従来からの答弁を繰り返した。
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