小沢一郎代表は29日午前、東京の代々木公園で開かれた第80回メーデー中央大会で挨拶(全文は下記関連記事参照)を行い、会場に集まった多くの「働く仲間」の皆さんを前に、「衆議院総選挙に勝利して、政権交代を実現する。国民の側に立った新政権をつくり、『国民の生活が第一。』の政治を実現する」と改めて表明した。
冒頭、主催者を代表して高木剛連合会長が挨拶に立ち、連合は格差拡大、貧困が社会問題化するなかにあって、メーデーにおいては第76、77回と2年続けて中央メーデーと並行して、パート契約者の集いを開催してきて、そして昨年、一昨年は同じ会場で非正規労働メーデーと銘打って集まりを行ってきたと紹介。「そして今年の記念すべき第80回メーデーにおいては、中央メーデーを正規も非正規もすべての働く仲間がメーデーで一体という思いから非正規労働者のみなさんにも参加を呼びかけた」と語った。
そのうえで、「この第80回メーデーを契機に、今の日本の社会のありように怒りをこめ、正規労働者も非正規労働者も共に連帯し、労働者の生活権利を再建するため、勤労国民の先頭に立ってわれわれが戦わなければならない」と述べ、連帯を呼びかけた。
高木会長はまた「本年9月までには解散・総選挙がある」との認識を示し、「日本を変えていくためには政治も変えなければならない。今回の総選挙では政権交代を何が何でも果たさなければならない。そんな思いを込めて全力をつくす」と力説した。
続いて、集まった参加者の大きな拍手と歓声で迎えられて小沢代表が登壇し、メーデーのお祝いを述べるとともに、連帯の挨拶を行った。
はじめに、皆さんからいただいている様々な激励に対して、深く感謝申し上げると述べたうえで、「皆さんの声をしっかりと受けとめ、何としても今年、衆議院総選挙に勝利して、政権交代を実現する。国民の側に立った新政権をつくり、『国民の生活が第一。』の政治を実現する。この自分自身の身の果てるまで、あらゆる障害を乗り越えて、その使命を達成することを、この機会にお約束する」と力強く表明した。
そのうえで、百年に一度とも言われる経済危機にあっても、官僚任せの麻生内閣、自公政権は、従来と同じように、官僚支配の制度、仕組みやムダづかいをそのままにしておいて、その場しのぎのバラマキをただ繰り返すばかりであると指摘。その結果、金融危機では世界で最も軽微な損失だったはずの日本がいまや、先進国で最悪の景気後退に陥っているとも分析。同時に企業倒産、「派遣切り」は増え続け、正社員のリストラ、労働条件の切り下げも止まらないとの認識を示した。
「これほど無節操、無責任極まりない麻生・自公政権には、当然、この危機を乗り切る能力も意欲など全くない」と厳しく指摘した小沢代表は、困難を打開し、生活の安心と国民の元気を取り戻すために、一刻も早く、国民の信頼を得た強力な政権をつくらなければならないと指摘。「それが、民主党を中心とする政権であると確信している」と述べた。
「新しい政権をつくるのは正に国民であり、ここにお集まりの同志の皆さんご自身。今こそ、私たちの手でわが国に議会制民主主義を定着させようではありませんか」と呼びかけた小沢代表は、「国民主導、生活第一、地域主権の『新しい日本』をつくる」と力強く宣言した。
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