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2009/04/30
インフルエンザ対策本部第2回会議を開催




 民主党・新型インフルエンザ対策本部(本部長:菅直人代表代行)は30日午後、国会内で第2回目の会議を開催。新型インフルエンザの発生状況と政府の対応について内閣官房、内閣府、厚生労働省、農林水産省、外務省、法務省、国土交通省等よりヒアリングを行った。

 冒頭、菅本部長は、世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げたことに触れ、世界の大流行寸前の緊急事態との認識を示し、「野党の立場ではあるが国として必要な対応を考えていきたい」と挨拶。日本における感染の波及を水際で防ぐことの大切さを強調したうえで、万一感染者が発生したときにどのような対応が必要か備える必要性を指摘した。また、季節的なインフルエンザとの違いや潜伏期間など不明確なところも多く、しっかりとした事実関係を把握する必要性も併せて指摘。全力で取り組む決意を述べ、「お互い頑張りましょう」と呼びかけた。

 直嶋正行本部長代行(政調会長)は、「事態が急速に進展している」として、わずか1日でレベル4から5に上がったことへの危機感を表明。政府からのヒアリング後、民主党として必要なことを提起していきたいと話した。

 会議では、(1)新型インフルエンザの発生状況、日本政府の対応、(2)検疫所における新型インフルエンザ診断、(3)メキシコからの帰国・入国者、(4)パンデミックワクチンをつくる場合にどのような体制が考えられるのか、海外医薬品メーカーへ予約注文する必要の有無――の4点について政府からヒアリングを行った後、質疑応答。4月28日以前のメキシコからの入国者や第三国経由の入国者状況やインフルエンザの潜伏期間など、実態把握に向けて多くの質問、指摘がなされた。国内への流入阻止へ「水際の予防」に万全を期すとともに、感染者医療指定期間以外の医療機関に問合せが殺到しているなど既に入っている可能性にも言及。多くの議員が、症状が出たら外出しないよう告知するほか、保健所の連絡先を周知徹底するなど国民への情報発信の強化が必要だと主張した。豚肉の風評被害を心配する声に対しては、農水省は「生きた豚の輸入時の検査について、本日から、すべての豚に精密検査を実施する」と述べ、豚肉から人への感染については、安全性に問題ないとの見方に変わりはないとした。

 そのほか、パンデミックワクチンの製造については、国内のインフルエンザワクチン製造業者が少ないことを問題視。まだ株も入手していないことも指摘、作成に数カ月かかるという現状においては海外医薬品メーカーからの供給も検討するよう強く求めた。

 直嶋本部長代行は会議後に記者団に対し、本日の会議で指摘のあった問題点について政府へ申し入れを行う考えを明らかにした。
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