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2009/05/12
友好関係を深めながら北方領土問題解決 小沢代表、プーチン首相が一致




 小沢一郎代表は12日午後、ロシアのプーチン首相と都内で会談し、両国が友好関係を深めながら北方領土問題を解決するアプローチを取るべきだという認識で一致し、日露協力について意見交換した。鳩山由紀夫幹事長、奥村展三総務委員長代理(役員室担当)が同席した。

 小沢代表は会談で、北方領土問題について、「閣下のように実力のあるリーダーでないと、なかなか解決できる問題ではないと思っている」として期待を伝え、今日のようなこういった関係から、一層の友好関係を構築できればよいとした。

 プーチン首相は、全く同感であると応じ、「双方が忍耐し、お互いを尊重し、ひとつひとつの結び目をほどく努力をしていかなければいけないと思う」と表明。相互理解を深めるため良い環境づくりが重要であり、敵対同士では問題は解決できないとの考えを示した。また、「友人こそが解決ができる。解決方向を見つけて、しっかりと穏やかに国民に説明する必要がある」とした。

 これに対して小沢代表は「お互いに信頼できる友好関係ができれば領土問題の解決もできる」と指摘、「特に極東ロシアについては、日本は、資源をいただいているだけではなく、お国の発展に資するべきであり、生活の向上、環境の整備に大いに役立てると思う。そういうことを進めながら(領土問題を)解決していけたらいいと思う」と語った。

 プーチン首相は「全く同意する」と表明した。

 小沢代表は、両国の友好関係を構築する一つの例として、北海道の知床半島が世界遺産に登録されていることを挙げ、「4島もあわせて世界遺産に登録すればいいと言っている人もおられる。色々な考えがあり、できるところから協力を進められればいいと思う」と紹介した。プーチン首相は、そういう考えも具体的に検討していくのが良いと思うと答えた。

 このほか、小沢代表のロシア訪問や政党間の交流などについて意見交換し、和やかな雰囲気の中、会談は終了した。
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