2009/05/20
日本郵政・西川社長の続投意向表明について(コメント)
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民主党『次の内閣』ネクスト総務大臣
原口 一博
日本郵政の指名委員会が西川善文社長の続投方針を決定したことを受け、本日、同社長が国会で続投する意向を明らかにした。今後、株主総会決議や総務大臣の認可が必要となるが、以下の問題を考えたとき、同社長や指名委員会の決定をそのまま受け入れることはできない。
「かんぽの宿」等の一括売却問題が明るみになった際には西川社長は説明責任を果たさず、日本郵政は当初、売却価格の開示を拒むなど情報開示に消極的な姿勢を示した。そればかりか、総務省の鑑定等によって日本郵政が実勢よりも安価な価格でオリックスと契約した(後に解約)のではないかという疑念が生まれた。民主党、社会民主党、国民新党の3党で立ち上げたプロジェクトチームはこの疑惑を追及し、その上で3党の有志議員が西川社長を刑事告発した。
組織のガバナンスという視点からも、最近の日本郵政グループには不祥事が絶えない。昨年12月には「ねんきん特別便」を含む大量の郵便物が長期間放置されていた問題が発覚した。また、本年5月19日には障がい者団体向けの郵便料金割引制度を悪用した大量のダイレクトメール発送を黙認し、正規料金との差額を免れさせた容疑で、郵便事業会社の支店長等が逮捕されたばかりである。
西川社長のもとで日本郵政に対する国民の信頼が失われたことは否定できない。同社長は、経営の責任を明確にすべきである。社長の選任について認可する権限を持つ鳩山総務大臣に対しても、同社長の再任が妥当かどうか、国民が納得できる判断を下すことを求めたい。
以上
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