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2009/05/27
【党首討論】友愛社会建設を訴え、補正予算を官僚の官僚による官僚ための予算と切り捨て 鳩山代表
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鳩山由紀夫代表は27日午後、麻生首相との初の党首討論に臨み、この間の首相は、総理・総裁になることが目的で、この国をどうするのかの理念がないと批判し、「私は友愛社会を建設する」と宣言した。
鳩山代表は、友愛社会について、古いが新しいテーマであるとして、一人ひとりの居場所があり、愛、絆のある社会であり、幸せのある社会、他人の幸せを自分の幸せと思える社会、市民の連帯のヨコ社会であると説明した。
また、東京・三鷹市の小学校の例を挙げ、ボランティアとして登録された約500人の地域の人びとが、補助教員的な役割を果たして子どもたちの「わからない」状態をサポートすることで、子どもたちを勉強嫌いにさせないようにするとともに、その子どもたちとの交流を通じてボランティア自身の満足も得ているという取り組みを紹介した。
さらに、補正予算について、施設整備費が本予算では6490億円だったものが、補正では2兆8000億円にも上ることを挙げて、「こんな緊急性のないものに使っていいのか。官僚の官僚による官僚のための予算」と厳しく批判した。
主なやり取り要旨は以下の通り。
●情報管理しっかりしないとこの国はもたない(北朝鮮の核実験に関する事前情報の有無)
代表 北朝鮮の核実験に断固抗議する。北朝鮮から事前に米国、中国に事前通告があった。米国から政府に事前通告はあったのか。外務大臣はないといい、別の閣僚はあったと言っている。国民に事実を。
首相 情報が早めに伝わっていたのは事実。何日の何時だったかは、相手国との約束もあり言えない。起きた後の対処が大事。
代表 国民にいち早く知らせる義務がある。もっとしっかり情報管理をしないとこの国はもたない。
●友愛社会を建設する。理念をもたないと官僚任せの国に
代表 この間の首相は自民党の総裁、総理になることが目的で、何を為すのかがない。だから、官僚任せになる。私は友愛社会を建設する。これは古いが新しいテーマ。いま、社会における絆が切れてしまった。愛、絆のある社会、幸せのある社会、他人の幸せを自分の幸せと思える社会を創りたい。現在は、相手の幸せを妬み、不幸を喜んでいる社会。どうしてこうなってしまったのか。
首相 理念、抽象ではなく、危機に直面している。それにどう対応するのかが最も重要。小さくても温かみのある政府と何カ月か前に言った。政権交代は手段であり、目的ではない。民主党は社会保障、安全保障をどうするのか。国民は不安に思っているのでは。
代表 政権交代は目的ではなくスタートライン。具体例を一つ。東京・三鷹市の第4小学校では、500人のボランティアがエントリー。一人の教師に3人から4人のボランティアが付き、分数を個人授業し、落ちこぼれがなくなっている。子どもも満足し、ボランティアの人も幸せを感じることができる。絆、これがこれからの日本を築く原動力。(野次を飛ばす与党席に)冷笑する人に去っていただく政権交代をしなければならない。麻生政権、自公政権は官僚主導。これに対して、国民、市民、生活者に視点を当てた政権をつくりたい。中央集権の発想はやめて、地域主権に変える。業界中心の(タテ割りだけを重視した)タテ目線の政治を、市民全体を大事にして連帯するヨコ社会に革命的に変えなければならない。一言で言えば、古い政治よさようならだ。
首相 全体像が見えない。我々は学者でも評論家をやっているのでもない。官僚主導というが、公に尽くすという官僚をやる気にさせる方法を考えないと公務員は動かないのでは。
代表 現在の悪平等、弱肉強食のどちらでもない第3の道が必要。政治に対する信頼の回復、上から目線の官僚主導をやめる、この2つが私たちの起点。
●企業・団体献金全面禁止、世襲制限の政治資金規正法改正に協力を
代表本日、民主党の政治改革推進本部で、世襲制限、企業・団体献金の全面禁止を決めた。この国会に法案を提出するので、国民のために政府・与党も成立に協力を。
首相 国民の最大の関心事は西松建設の事件。十分に説明されたのか。代表代行になったのが責任の取り方か。制度が悪いというのは論理のすり替え。
代表 小沢代表代行は、有識者で構成する第3者委員会で2時間にわたり説明した。いずれ報告書ができるので読んでほしい。メディア、検察は第3者委員会への出席を拒み何ら説明をしていない。(与党席に)そちらにはおとがめなしの人がたくさんいる。
●官僚主導の補正予算はやめよう
代表 補正予算でアニメの殿堂に117億円、官庁の地上デジタル放送対応テレビ7万1000台を購入、他にエコカーの導入。補正予算とは緊急性を要するものにあてるものであるはずが、こんな緊急性のないものに補正予算を使っていいのか。施設整備費に本予算では649億円、補正で2兆8000億円。どうしてこんな予算がつくのか。官僚の官僚による官僚のための予算ではないか。ムダ遣いを一掃し、こんな予算はやめるべきだ。
首相 複数年度の予算を組んだ。
代表 意味のない答弁で時間をつぶされた。自民党こそ借金で賄い、2年後は消費税増税。早く退出を願うように私どもも努力する。誇りを持てる国をつくりたい。今後も党首討論を存分やろうではないか。
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