ニュース
ニュース
2000/03/08
「交通のバリアフリー法案」を衆議院に提出
 民主党は8日、「交通のバリアフリー法案」を衆院に提出したことを発表した。提出者は「高齢者・障害者の交通アクセスに関するプロジェクトチーム」の座長として法案の取りまとめにあたった玉置一弥議員と、前原誠司・金田誠一両衆院議員。

 同法案は、高齢者や身体障害者、妊婦などの「移動制約者」が、ドア・ツー・ドアで自由に安全に移動できるよう、公共交通機関の設備や車両、道路、ターミナルビルなど、出発点から目的地までのすべてをバリアフリー(障害のない)化するため、事業者に改善計画の策定を義務づけるもの。

 政府も同様の法案を提出しているが、もっとも大きな違いは「市民参加を盛り込んだこと」
(玉置座長)で、基本指針策定や各事業者が大規模な改善を計画する際に、障害者などの当事者が必ず参加するよう定めている。法案をつくりあげる過程でも原案を公開し、1カ月以上かけてパブリックコメント(意見や提案)を募集し、それに基づく修正をして成案とした。FAXや電子メールなど様ざまな方法で約120件のコメントが寄せられた。

 ほかに政府案と異なる点は、政府案にはないタクシーを盛り込んだほか、整備対象について政府案では既設設備を努力義務としているのに対し、民主党案では新設・既設を問わずすべてを対象としている。補助金についても、交通事業者に4分の3を補助するよう明記した。
記事を印刷する