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2009/05/29
【参院予算委】年金、医療・介護、子育て支援、教育にこそ予算を 森議員




 森ゆうこ議員は、参院予算委員会で29日午前、締めくくり総括質疑に立ち、ムダ遣いの温床とも言える基金に予算を積み上げるのではなく、年金、医療・介護、子育て支援、教育にこそ予算を使うべきと主張した。

 冒頭、森議員は北朝鮮の核実験に関して、日本は国際社会に強く働きかけるべきであり、独自の制裁措置も実効あるものとすべきと主張した。

 また、新型インフルエンザ対策に予算をキチンと計上すべきではないかと問題提起した。舛添厚生労働大臣は、さまざまな形で予算を計上していると答えた。さらに森議員は、ワクチンを優先的に投与するのは誰なのか、何人分つくるのか、計画を明らかにするよう求めたが、厚労相は、議論するとしただけで実際の計画策定にはいたっていないことを認めた。

 補正予算そのものに関しても、森議員は、経済効果があるのか疑問であるとして、見解を質した。与謝野財務大臣は、従来からのGDPを2%押し上げるとの見解を示しただけで、その根拠は明らかにしなかった。

 また、財源を赤字国債に依存していることを挙げ、財政再建計画をこの予算委員会に示すべきと追及した。与謝野財務相は、6月に骨太方針として示すとだけ答えた。

 雇用対策に関しても政府の対策は不十分と批判し、見解を質した。厚労相は、雇用調整助成金は評判がいいと答弁。これに対して、森議員は、「自治体で上乗せしている」と十分ではないと反論した。 

 さらに、森議員は、厚生労働省の分割に関し、断念したのかと、念押しする意味で質問。麻生首相は、分割とは言っていない、与謝野財務相も考え方の整理を指示された
と答えた。

 次に、森議員は46の基金について、会計検査院から不当支出を指摘された団体にも基金が積まれていることを問題だと指摘した。

 さらに、エコポイントに関して、何と引き換えることができるのか不明なものに予算が計上されていることを批判した。斉藤環境大臣は、補正予算の成立後、民間業者と契約して決め、6月中には公表できると述べ、現時点では引き換え対象が不明であることが答弁から浮き彫りになった。

 最後に、すべての高校・大学の授業料未納者数を確認した後、森議員は、経済的理由によって若者の未来を、学業を奪ってはならないと主張、民主党が政権を担った際は、年金、医療・介護、子育て支援、教育に予算を重点的に配分すると宣言した。
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