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2009/05/29
【参院予算委】大石尚子議員が反対討論 平成21年度補正予算を否決




 大石尚子議員は29日午前、参院予算委員会で平成21年度補正予算3案の採決に先立ち、同法案は予算枠ありきで与党と官僚の思惑だらけだと断じ、絶対に容認できるものではないと反対の討論を行った。

 はじめに大石議員は今回の補正予算案に対して、今日の経済危機や国民生活の落ち込みを救うにはあまりにもずさんで無駄が多く、その財源は総額29兆円にものぼる赤字国債に依存するものと指摘。

 また、補正予算として盛り込まれた46の基金について4兆3700億円が計上され、その内30基金3兆5100億円は新規に創設されたものであることに言及。同基金について、「事業の中身はあと追いで、とりあえず目の届きにくい独立法人など都合のよい団体にばらまく。そのなかには高級官僚の天下り先が多く含まれている」と切り捨てた。

 さらに、「基金として予算を計上しておけば、数年間は予算を使い続けることができる内容になっている」と官僚の思惑で予算組みがなされていることに対して、「国家予算に関する憲法の趣旨にも反する」と厳しく批判。

 加えて不必要な補正予算の象徴として、「アニメの殿堂」を例に挙げ、何の青写真もないまま117億円を計上することに対する緊急性や必要性を説いた。

 そのうえで大石議員は、「財政法29条にあるように補正予算は緊要となった経費の支出でなくてはならないとの考えに基づいた予算計上になっているとは到底考えられない」と疑問を呈した。

 最後に、今回の補正予算案は14兆円の予算枠ありきのものであり、総選挙目当てのバラマキと保身のために悪知恵を働かせた官僚との同床異夢あいまった不毛の産物と非難し、絶対に容認できるものではないと反対討論を締め括った。

 なお、同法案は民主党など野党の反対多数で否決された。
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