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2009/05/31
「天の時、地の利、人の和」は整った。今こそ政権交代を 代表、本多・埼玉12区総支部長と演説




 鳩山由紀夫代表は31日午前、熊谷市を訪れ、埼玉県第12区の本多平直総支部長と街頭演説を行い、「今こそ政権交代を果たしてほしい」という国民の皆さんの期待に応えるためにも、「ほとばしる情熱と緻密な政策立案能力をもつ」本多総支部長とともにそれを現実のものにしていくと訴えた。

 会場を埋めつくした約1000人の市民の皆さんからは、民主党政権への期待感の高さを示す大きな歓声と賛同の拍手が沸き起こり、「次は総理で、鳩山総理でお願いしたい」といった声が飛び交った。

 先にマイクを握った本多総支部長は、「鳩山代表にはさいたま市長選挙の応援のため就任後すぐ大宮に入ってもらった」と振り返り、その応援によって埼玉県連が支持した清水さんの大差での勝利につながったと紹介。続けて、民主党への支持をお願いしたいと聴衆に呼びかけた。

 そのうえで本多総支部長は政権交代によって何を目指すかについて、「税金の使い方を大きく変えさせていただきたい。そう思っている」と、力強く表明。国家公務員の天下り先に12兆円の予算がつけられるような今の日本の現状を改めなくてはならないとした。

 本多総支部長はそうした税のムダ遣いの実態はじめ、民主党が参議院選挙で勝利した結果、今まで見えなかったことが明るみに出てきたものはたくさんあるとも指摘し、よどんだ政治を正すためにも政権交代の重要性を訴えた。

 さらには、29日に成立した補正予算に組み込まれた、いわゆる「アニメの殿堂」と称される「「国立メディア芸術総合センター」に充てられる117億円についても取り上げ、「もっと景気がよくてお金がある時期ならまだしも、なぜ今これをつくらなければならないのか」と問題視し、このムダ遣いの実態に不快感を示した。今年4月に生活保護を受けるひとり親に給付されていた「母子加算」が全廃された問題にもふれ、「アニメの殿堂に使うのであれば、こうしたひとり親世帯など、困っている方々にこそ予算をあてるべきだ」と語った。

 現在の自公政治が行うのは「年金や医療などの予算を削ることだ」と本多総支部長は指摘し、「ここを改めていくのが民主党政治だ」と力説。「まちがった税金の使い方、これを政権交代によって改めていく」と表明し、その実現にむけ力を貸してほしいと求めた。

 続いて鳩山代表は集った皆さんの熱い歓迎に、「必ず世直しをする。みなさんといっしょに世直しすることをお誓いする」とまず宣言。「ほとばしる情熱と緻密な政策立案能力をもつ」本多総支部長とともにそれを現実のものにしていくと力強く訴えた。

 鳩山代表はまた、09年度補正予算に関して、約14・1兆円の予算のうち国民のみなさんに直接還元されるのは1・4兆円で全体の1割に過ぎないことも指摘。多くは官から官へと流れることになり、そのなかにはエコカー1万5000台や官庁の地デジ対応テレビ7万台の購入費があることを明かした。「有効な税の使い方を行うのが政府の役目であるはず」として、官僚主導でそれができなくなっている現政権には国民のみなさんのためにも退陣願いたいと語った。

 さらに、大河ドラマ「天地人」の主人公でもある直江兼続が上杉謙信から説かれたという「天の時、地の利、人の和」を引用し、「今こそ政権交代を果たさなければならない」という国民の皆さんが寄せてくれる期待は「天の時を得たな」と思えるとした。また、現政権与党がだらしない現状にあってはそれに代わって野党第一党の民主党に政権を担当してほしいという声の高まりという「地の利」を得ていると語った。

 同時に、党内が一致団結して行動している今、「お陰さまで民主党のなかに人の和ができあがったと思う」とも表明。そのうえで「国民の皆さま方の大きな未来を見つめる人の和をぜひとも築いていっていたきたい」と求め、大きな新しい日本をつくるため人の和を広め、民主党への支持という大きなうねりにしてほしいと要請し、挨拶をしめくくった。
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