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2009/05/31
早く総選挙を行うべき。8月まで延ばす必然性が見当たらない 鳩山代表


 鳩山由紀夫代表は31日昼過ぎ、熊谷市内で、街頭演説会、田植え視察等を終えて、記者団の質問に答えた。

 感想を問われた鳩山代表は、街頭演説について、「信じられないような多くの歓声をいただいた」と述べたうえで、「日曜日にも係らず、無理をしてお集まりいただいた皆さんの思いは、政権交代をして、自分たちのための政府を自分たちでつくりたい、そんな気持ちを強く出してくださったのだと思う。非常に感激した」と語った。同時に「だからこそ政権交代を果たして、国民目線の政治をつくらなくてはいけないなという意を強くした」と表明した。

 また、熊谷スポーツ文化公園で食べた「くまどん」と銘打ったうどんについて、公園周辺で生産された小麦で作られていることにふれ、「まさに地産地消だ」と紹介。また、視察で田植えを体験したことに関しては、「政治も右にぶれたり左にぶれたりということがあるが、ぶれないようにまっすぐに進まなければならないということで」慎重に田植え機を運転したことを明かした。「その田植えもそれなりにまっすぐに進んだ」と感想を語った鳩山代表は、視察先が農業機械等を共有することで経費削減を行うなど農業者による共同大規模経営を行っている点について、「これからの農業を新しくつくり上げていくために、大事な発想を今日は勉強させてもらった」と語った。

 さらに「総理になって稲刈りをしに来てください」と視察先で求められたことについては「自分で植えた苗は自分で刈り取りに来るのがこの地域の慣わしだよと言われたのでそのようにしたいと思う」と述べた。

 解散・総選挙の時期について自民党内で「8月以降の可能性が高い」という発言が繰り返されていることに関しては、まず、政府・与党がこれまで「野党による審議引き延ばし」を、総選挙を先送りせざるを得ない理由としてきた点を問題視。「私どもは審議の引き延ばしといったことは一切してない」と鳩山代表は不快感を示すとともに、「ある意味で重要な法案はほぼ仕上がったわけである」から、国民の皆さんに信を問わない政権が何代も続いた結果、国民が政権に対する信頼を失っているなかにあっては、「党利党略を離れては早く解散をおやりなさいと申し上げている。なんで8月、あるいはそれ以降に延ばす必要があるのか、その必然性が見当たらない」と断じた。

 また、記者団から訪韓の時期を問われた鳩山代表は、「北朝鮮の核実験のことがあるので行くべきではないかと思っている」として韓国の李明博大統領と会談する機会をもつことは重要との認識を示したうえで、明日、明後日で判断していくとして、訪韓するとすれば6月5日になるとの見通しを語った。
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