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2009/06/12
衆議院による参議院の審議権否定は認められない 簗瀬参院国対委員長が会見で




 簗瀬進参議院国会対策委員長は12日午後の定例記者会見で、同日行われた参議院与野党国対委員長会談において、厚生労働委員会の採決日程についての協議が不調に終わったことを報告した。

 簗瀬国対委員長は、自民党の鈴木国対委員長から、国民年金法改正案の15日の採決を提案されたものの、すでに翌16日に財政金融委員会との連合審査を行うことが決定していることや、その決定は与党議員の出席のもと、正規の手続きを経て委員長に一任されたものであることなどを指摘し、断ったことを明らかにした。

 また、60日ルールの規定について、「参議院が60日を過ぎて審議をしてはならないという規定ではない」とその定義を述べ、「衆議院に都合のよい解釈で参議院の審議権を奪うのは、衆議院による参議院の否定である」として、年金法案のみなし否決は絶対に認められないと与党に対し強く申し入れたことを報告した。

 さらに、延長国会に臨む参議院の方針として、予算委員会の集中審議のテーマである「政治と宗教」を開催する機会を探りつつ与党に呼び掛けていくことと、国民の関心が高い問題を各委員会でしっかり取り上げていくことで、政権交代の総選挙につなげる参議院の動きをさらに強めていくことを明らかにした。

 その中で簗瀬国対委員長は、いわゆる「マンガの殿堂」には自民党内部からも驚くべき動きがあったとして、「それならばなぜ補正予算に賛成したのか」と疑問を呈した。
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