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2009/06/10
菅代表代行、英国視察 古川衆院議員とロンドンで会見 




 菅直人代表代行は10日、政官関係や内閣のあり方などを調査するため訪問している英国ロンドン市内において、同行した古川元久衆議院議員とともに今回の調査について記者会見を行った。

 調査目的について菅代表代行は「民主党が政権を担った場合、官僚主導から政治主導の内閣にどのように変えていくのかを調査すること」にあったと述べた。6日から10日までの滞在期間中、現職閣僚、元副首相ら政治家、議会、役所、学者などと幅広く意見交換ができ、「かなりいろいろなことが明らかになった」と調査を振り返った。

 最も印象に残ったこととして、官僚の政治的中立性が厳格に守られていること、それを原理原則とする政官の行動を指摘するとともに、その官僚の政治的中立性が日本の政官の行動との根本的な違いにつながっていると分析した。

 また、英国では総選挙の1年半前から野党「影の内閣」閣僚が担当する省庁の事務次官と正式に協議することが認められ、政権交代後でも即座に政策が実行に移されるよう準備していると説明。その協議内容について官僚は、政治的中立性を保持するため、上司である自省の大臣にさえ機密にすることが制度化されていると紹介。日本においても政権準備に向け、民主党と各省事務次官との協議について政府への申し入れを検討していく考えを示した。

 英国滞在中の主な会談者は次の通り。ジョン・プレスコット副首相、ニック・ブラウン下院院内幹事長(閣僚)、フランシス・モード影の内閣府担当大臣、ジェレミー・ハント影の文化・メディア・スポーツ大臣、マイク・ゲイプス下院外交委員長、ジョン・マクフォール下院財務委員長、日英21世紀委員会委員、元首相官邸広報室次長、元首相官邸政策アドバーザーなど。
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