2009/06/17
このままでは官僚政治の助長につながる 総務大臣の兼務について簗瀬参院国対委員長が批判
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簗瀬進参院国会対策委員長は17日午後、国会内で定例会見を行い、明日18日の国会日程と、新総務大臣の兼任について認識を語った。
はじめに簗瀬委員長は、明日は衆議院本会議で臓器移植法案が採決されると同時に、総理出席の参議院厚生労働委員会が開かれるため、現在、国対委員長会談で時間を調整中であると報告。明日午前には海賊対処法案、午後には国民年金法改正案や補正予算の関連法案等の採決もあり、重要な一日になるとの見方を示した。
また、衆院に提出していた母子加算復活法案について、与党が審議に入らず、らちが明かないとして、昨日16日に参院に提出し直したことを報告。5日に提出した児童扶養手当法改正案(父子加算新設の議員立法)と併せて、来週にも審議のうえ採決を行いたいと与党に申し入れたと述べた。
そのうえで簗瀬委員長は、「残された国会会期の中で、母子加算復活、父子加算新設のような、民主党の考え方を端的に現わす議員立法や委員会での集中質疑等を鋭意やっていき、国会の審議を来たるべき総選挙につなげていく」よう、参院民主党としての総選挙対応を指示したと明かした。
鳩山前総務大臣の後任として佐藤国家公安委員長が任命されたことに関して、計8つの大臣を兼務しているために日程が調整できず、総務委員会での所信聴取ができない事態になっていることを明かした。総務大臣職だけでも一人でこなすのは激務だろうとの認識を示したうえで、「重い職責を兼務で済ましてよいのか。大臣は誰がなっても務まるのか」と批判。このままでは大臣の監督がなくても役所が動けることを前提に官僚主導型政治を助長することになるとして、麻生首相の任命姿勢を問うた。
また、与党が船舶検査法案を提出する方針であることについて記者団に問われ、簗瀬委員長は「海賊対処と同じく、シビリアン・コントロールの原則を確立する前に、現場対応的な取り組みに走ってしまうことは危険だ」とした上で、シビリアン・コントロールの本質は、単に文民が統制するというより、正当に選挙された国民の代表者に統制を受けることであるとして、「民主的な統制」という言葉を使うべきだと述べ、この「民主的統制」の原理を日本の法制の中にどう定着させていくかを、まず最初に考えるべきであるとした。
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