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2009/06/18
鳩山代表、自民党総裁選前倒し論に「ここで首を挿げ替えること自体が非難されること」




 鳩山由紀夫代表は18日夕、党本部で拉致問題、水俣病患者の救済問題、静岡知事選、臓器移植法案などの質問についての見解を記者団に語った。

 はじめに鳩山代表は同日、拉致問題で「家族会」「救う会」の皆さんと面談し、拉致問題の対策をマニフェストの中に入れて欲しいという要請に対し、できる限り努力をする考えがあることを表明した。

 また、北朝鮮に対するヒト、モノ、カネの面で流通の全面禁止という制裁の強化を求める要望もあったことを報告。「北朝鮮への制裁は核実験と絡む問題でもあるので、日本独自の制裁強化を求める一つの指針を頂いた」と語った。

 次に水俣病未認定患者救済問題を巡る与野党協議の見通しについて、「民主党案と与党案の間には哲学的な意味での違いに相当開きがあるので、簡単に溝は埋まらないのではないか」との見解を示す一方で、被害者の立場でできるだけ多くの方を迅速に救済する解決策を導き出すことが大事であるとの認識を表した。

 続いて、自民党総裁選の前倒し論が浮上していることには、「これから選挙でどちらがこの国のリーダーとして日本を動かすかという時に、ここでまた総裁選をやって首を挿げ替えるということ自体が非難をされる大きなテーマではないか」と自民党の迷走ぶりを切り捨てた。

 静岡県知事選挙については、「バトンが名古屋からさいたま、千葉と3つの市長選を順調に渡っている。静岡の将来を考え、その先の国政を見据えると、たいへん大きな戦いであり、民主党は必勝態勢で戦いたい」と意気込みを語った。

 また、臓器移植法案のA案(脳死は人の死とする)が衆院で可決されたことについて、「A案が可決したことで臓器移植の道が開かれたことは良かったが、一方で脳死を人の死と認めることに関しては、若干のこだわりを感じた。脳死を人の死と決めなくてもできる道を参院の中で考えていきたいと思う」と見解を語った。
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