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2002/05/08
【衆院事態特】金子議員、有事の際の地方公共団体の責務など質す
 8日、衆議院の武力攻撃事態への対処に関する特別委員会において、民主党の金子善次郎議員が質問に立ち、武力攻撃事態への対応における自衛隊員の出動手当、国と地方公共団体との関係などについて政府の方針を質した。

 金子議員はまず、昨年の奄美沖での不審船事件で停船業務に出動した海上保安庁職員の出動手当が旧防衛庁職員給与法に基づく規定を遡及適用して支払われた(1回7700円)ことを挙げながら、改正給与法に基づいた危険業務に対する特別勤務手当の基準策定を急ぐよう指摘。関連して、防衛出動に関わる出動手当の基準についての現在の考え方を質した。

 中谷防衛庁長官は、脅威の形態、対象地域の範囲、危険度などを参考に判断するなどとあいまいにしか答えられなかった。金子議員は、基準策定について、国民にオープンな形で進めることも要請した。

 次に金子議員は、政府の武力攻撃事態法案に規定された地方公共団体の責務について質問。「武力攻撃事態への対処に関し、必要な措置を実施する」(第5条)という条文の「必要な措置」とは何か、と質した。福田官房長官は、「国民の生命、身体、財産の保護に関して必要な諸措置」などと述べたが、金子議員は「漠然としている」と批判し、原発が所在する地方公共団体の場合などを挙げながら「これで対応できるのか」と指弾。同時に地方公共団体との意見の交換・聴取がなさすぎたのではないか、と指摘した。

 また金子議員は、北朝鮮拉致問題に対する政府の取り組み姿勢についても質し、小泉総理が「拉致問題の解決なしに、食糧支援は困難だ」と語ったことを取り上げて、「拉致問題の解決なくして援助なし」というのが内閣の見解ということでいいのか、と迫った。福田官房長官は、「(食糧支援は)現在は国民感情として許されないだろう。北朝鮮の拉致問題への姿勢を見て判断すべきだ」などと答えた。金子議員は、「何としてでも行方不明者を取り戻すという厳しい姿勢で臨んでほしい」と要請した。
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