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2009/06/22
合意できたことは大変より喜ばしい 労働者派遣法改正案野党合意受け代表




 鳩山由紀夫代表は22日夕、党本部で記者団の質問に答え、まず労働者派遣法改正案に関して社民党との間で合意し、明日23日は国民新党も含めて3党で合意発表を行うことについて「大変時間がかかったが、合意できたことは大変より喜ばしい」と表明。「労働問題に関して他の野党の皆さん方と何としても協力関係を築いていきたいと思っていたので、それができたことは何より」だと語った。また、共産党の協力も得られるのであれば野党4党での共同提案を模索する可能性もあるとした。

 また、政府の経済財政諮問会議が示した「経済財政運営の基本方針」(骨太の方針2009)を同日行われた自民党の総務会で協議した結果、社会保障費の自然増を毎年2200億円抑制する財政健全化目標への反対論が相次ぎ、了承を見送った点についても言及した。こうした与党内の混乱をどう見るかとの問いに「もともと骨太ではないと思っていたので、混乱して当然」と分析。そのうえで「2200億円を削ってくるという発想はやめるべきだ。ひとりの命も粗末にしない政治ということを考えれば、この辺のことは答えがすぐに出る話だ」とも語った。

 ロシアのナルイシキン大統領府長官との会談については、文化交流のそれぞれの担当委員長として「文化交流を継続していこう」ということをまず誓い合ったことを紹介。また、平和条約締結の話に関して先方から提示されたことを明かし、これまでのロシアの指導者との会談では、基本的には日本側から提示してきた問題であったが、先方から示された点について鳩山代表は「大変率直な方だと感じた」との印象を口にした。

 同時に、「ただ、解決に向けてそんな簡単ではないという認識は感じたし、麻生総理ともこの話をしたということであった」とも述べ、代表自身からは領土問題などむずかしい問題を解決するには、ひとつは両国間の信頼関係がさらに向上していくことが大事であり、そのための文化交流が大事だという点を提示。あわせて、それぞれの国においての政治の信頼性が大変重要だとの認識を示した。「いま、日本にはそれ(政治の信頼性)がない。そのようななかで進展することはなかなかむずかしいだろう。一番日本において大事なことは政治に対する信頼感を取り戻すことだ」と表明したことを明らかにした。

 鳩山代表はさらに、農林水産省の事務次官が18日、民主党が国会に提出している「農山漁村再生法案」について問題点と称した批判を行ったことに関して、公党の政策を批判するその姿勢をどう見るか問われ、「官僚の皆さんは公平公正、政治的には中立の立場を保たなければならないはず。その原点をお忘れになっている」と断じ、「菅代表代行が話された通り、イギリスであればこのような次官は即刻クビだということだ」と厳しい口調でまさに「官僚内閣制」を象徴するかのようなその姿勢を批判した。
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