ニュース
ニュース
2009/06/25
「政権党としての体をなしていない」菅代表代行、会見で「潔い解散」を求める




 菅直人代表代行は25日午後の定例記者会見で、公務員の公の場での意見表明、国家公務員法改正案や生活保護の母子加算復活法案への対応などについてコメントした。

 冒頭、英国の公務員行為規範について、内閣を直接支えるような立場の上級公務員に公の場での意見表明を禁じ、政治的中立性を保っていると説明したうえ、農林水産省の事務次官が記者会見で民主党の政策を批判する見解を述べたことを、国家公務員法102条や人事院規則の観点から疑問視した。

 菅代表代行は「最終的な対応は決めていない」としたうえ「従来、政治的中立は、労働組合の活動と言論の自由の関係で議論されてきた。日本では、上級公務員の政治行為を野放図に認めてきた。マスコミも当然のことと扱ってきた。そこに大きなポイントがある。看過できない問題だ」と強調。

 自分の政治的見解を主張したいのであれば、事務次官を辞め、今度の衆議院選挙に立候補して言うべきだとして「身分保障を持った事務次官が記者会見で野党の政策を批判することは、まさに官僚の風上にも置けないというよりも官僚としてあるまじき行為だ」と批判を強めた。

 国家公務員法改正案への対応については、与野党が折り合って基本法が成立した経緯を踏まえ、一部修正しても成立を図るべきだと主張。与野党を超えて、今国会中に何らかの形で成立を目指すことを求める見解を示した。

 生活保護の母子加算復活の法案についての与党の対応を「なぜ反対なのかを明確にして行動をすべきだ」と批判、審議拒否や本会議の投票ボイコットで国民を惑わすことはやめるよう求めた。

 西川社長の続投や東国原宮崎県知事をめぐる自民党内の状況について「政権党としての体をなしていない。こういうときは潔く解散をして政権を国民の判断に任せる、その勇気すらないのか」と見解を語った。
記事を印刷する