ニュース
ニュース
2009/06/28
3000人の大観衆と「チェンジ=政権交代を日本でも」との思いを共有 鳩山代表、石田・愛知6区総支部長




 鳩山由紀夫代表は28日昼過ぎ、愛知県春日井市で石田よしひろ・同県第6区総支部長と街頭演説を行い、街宣の車をまさしく360度取り囲んだ聴衆およそ3000人の熱気のなか、政権交代を実現していくと表明した。

 最初にマイクを握った石田総支部長は、「勘違いしないでいただきたい。石田は鳩山さんの前座ではなく、この地の街頭演説では石田が主役」などと笑いを誘ったあと、「今の日本のキーワードは、大事なことはチェンジだ」と表明。米国に象徴されるように、世界の歴史の流れは「チェンジ」であるなか、チェンジ=政権交代が日本に求められていると語った。

 石田総支部長はまた、高度経済成長期から時代が大きく変化し、少子高齢化が止めようもなく進んでいるなか、その現実を受け止めて、安定した社会システムを作り出していかなければならないのが今だと分析した。にもかかわらず行政は1940年体制をひきずったままであると指摘。「歴史の転換期がやってきているにもかかわらず、必ず右肩上がりの(経済でないと)機能しないシステムを続け、破綻したのが今の政治のシステムだ」と問題提起した。

 そのうえで石田総支部長は「民主党がいう生活者視点。大企業の生産者視点から生活者視点へ大きく舵をきらなければならない。官僚政治を変えていかなければならない」と主張した。

 また、中央と地方の関係について、現在の上下関係ではなく、パートナーシップの関係に変えていかなければならないとも表明。「それが民主党のいう地方主権」だと述べるとともに「それは自民党にはできない」と語った。「強い信念をもって日本を変えようとしないとダメ」とも表明し、「民の力を借りた民主党という政党がこの日本を大きく変えることができる」と力説した。

 大観衆の大歓声と拍手に迎えられて続いて登壇した鳩山代表はぐるりと360度見回して「どこを向いて話せばいいのかわからないほど多くの皆さまにお集まりいただいたことに感謝する」として演説を開始し、「当然私の最初の言葉は『ありがとうございます』です」としてお礼の言葉を繰り返し、深々と頭を下げた。

 「つらいお話から申し上げる」として、一日100人を超える自殺者が出てしまっている日本の現実にふれ、「一人ひとりの居場所が見つからない。働きたくても働くところがない若い人たち。あるいはお年をとられて病気になっても見舞ってくれる人もない、病院にもいけない人。こういう方々が今日本中に増えてしまっている」と憂慮した。

 「こういう現実がありながら、一方ではアニメの殿堂に117億円があっという間に使われる」と鳩山代表は指摘するとともに、生活保護世帯の母子加算の4月からの廃止や窮状にあるにもかかわらず父子家庭には児童扶養手当てが支給されないのが現在の政治だとも談じた。

 母子加算を廃止され、生活費を切り詰め、進学も断念する子どもたちが日本中に多くなってしまった現実にも憂慮を示した鳩山代表は、「どんな人にもしっかりと居場所を見つけて生きていっていたただきたい」と訴え、「その居場所を見つける。ひとりの命も粗末にしない。そんな政治をつくりましょう」と呼びかけると、360度とり囲んだ大群衆から大歓声が沸き起こった。

 09年度補正予算においては国民のために直接使われるのは全体の1割りに過ぎないとして、2割は官僚のため、あるいは官僚の未来のために使われる実態を明かし、「こんなバカな予算がなぜ組まれるのか」として、民主党政権下では国のムダ遣いも徹底的に見直していくと改めて語るとともに国民のために税金を使っていくと表明。そうした政治の実現に向け、ぜひ力を貸してほしいと聴衆に呼びかけた。

 なお、街頭演説会には大塚耕平参議院議員も参加した。
記事を印刷する