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2009/06/29
【参院決算委】松野議員、水俣病委託調査研究等で税の有効な使い方を議論




 29日午後の参議院決算委員会で、松野信夫議員は、与謝野財務大臣の献金問題、原爆症認定訴訟、水俣病委託調査研究を取り上げ、税金の有効な使い道について議論した。

 冒頭、先物取引会社「オリエント貿易」が作った政治団体「政経政策研究会」から与謝野財務大臣が受けていた献金について質問。社主との関係などについて取り上げたうえ、40年史へ使われた写真は99年、先物取引などを主管している通商産業大臣当時に大臣室で撮ったものではないかと質した。与謝野財務相は「本当にわからないというのが正直な答えだ」とした。

 松野議員は、弁護士として先物取引の追及や裁判にも関わってきたことに触れ、儲かると言われてリスキーな取引をしてしまうお年寄りや退職直後の方が多いと指摘。国民生活センターなどを調べたところ、同社への苦情は毎年100〜200件単位で寄せられ、平成19年には「多数の商品取引事故等が発生していた事実を組織的に隠ぺい」したことにより、経済産業省から業務停止処分を受けたとして、被害者の皆さんから見ればとんでもない話だという見解を述べた。

 「職務権限の問題も出てくる」という松野議員の指摘に対し、与謝野財務相は「軽々に職務権限などということを言っていただいてもお答えのしようがない」としたうえ、長い間、自然に続いてきた献金として受けていたと答えた。松野議員は、先物取引業界は非常にトラブルが多く、消費者問題の重要な分野であるなかで、こういった問題が報道されていることについて「出鼻をくじかれるような、ある意味皮肉な話だ」とした。

 原爆症の問題については、認定訴訟で国の敗訴が続いているとして、救済と早期解決を求めた。舛添厚生労働大臣は、現行法の体系の中では一括解決はなかなか難しいと指摘。司法の判断や専門家の意見を重視したうえ、官房長官や首相の決断を仰ぐかたちの解決を見たいとした。

 松野議員は、医学的な判断の難しさについて、原爆症認定基準の見直しをめぐっては、従来の基準に左右されずに判断できるよう、厚生労働省の被爆者医療分科会の委員を総入れ替えするくらいの気持ちで臨むべきではないかと質した。舛添厚労相は「何とか議員の力で一つの道が開けないかと思っている」と答えた。松野議員は、被爆者対策の調査研究の30億円について、真の被害者救済のためにこのお金が使われなければならないとしてチェックを求めた。
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