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2000/10/13
自民党が審議急ぐのは「幽霊党員ねつ造構造」隠し〜菅幹事長が指摘
民主党の菅直人幹事長は13日の定例記者会見で、参議院の選挙制度特別委で自民党の片山虎之助参院国対委員長自らが答弁に立っていることに対し、「国会が異常な状態のとき、一番忙しく動かなくてはいけないのが本来の国対委員長だ。その委員長が答弁をしている。常識はずれも甚だしい」と批判した。

 また、この問題と、財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)をめぐる疑惑を関連づけ、「極めて異常な速さで、審議を終わらせようとしているのは、幽霊党員を作り出す構造が露見するのを押さえ込みたいという意図があるのではないか」と指摘。さらに「自民党は参議院選挙の年になると、党員数が100万人ほど増える。民主党は、久世・村上両議員の推薦名簿が、本当に登録者本人の意志で払われた党費に基づくものなのかどうか、きちんと追及する」と述べた。

 それに加え、菅幹事長は、他の委員会審議が野党欠席のまま強行されているのに、あっせん利得処罰法案に関する委員会だけは開かれていないことを指し、「自民党にとって、あっせん利得処罰法は通したくない法案。野党が審議に出ないから議論ができないと、野党に責任を押し付ける形で、逃げようとしているのが見える」と批判した。

 さらに、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹博士の「日本はある意味で才能を伸ばすような研究環境にない」との発言に触れ、「現在の大学の在り方が管理型になっていないか。才能を積極的に伸ばす形になるよう、根本から見なおすべきでは」と問題提起した。
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