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2009/08/19
国民のための政治を実現していく 栃木県宇都宮市で鳩山代表


 鳩山由紀夫代表は19日午後、栃木県のJR宇都宮駅前で街頭演説を行い、約1000人の聴衆を前に、国民のための政治を実現していくと表明した。

 自民党を中心とした政権が長く続く中で、長期政権にあぐらをかいて、政権を担う政治家がポスト争いだけに終始し、総理大臣までもが総理になることが目的化してしまったと鳩山代表は指摘。「どんな政治をしたいか、この国をどう変えたいかというビジョンもない政治家が次々にポストに就いたことに大きな不幸があった」と、国民不在の現在の政治の根幹はここにあると分析した。

 戦後復興と、その後、経済成長を遂げていくなかでは官僚政治もある程度は意味があったとの見方を示した鳩山代表は、しかし、今日の政治の問題点として「長期政権が続き、長い間のしきたりが繰り返され、官僚が保身に向かうなかで、天下り、渡り、といった税金をムダ遣いする構造ができ上がっていった」と指摘。「わたりにわたって退職金3億円。こんなことは冗談じゃない」と代表は不快感を露にし、「当たり前の政治を作り直そう」と聴衆に呼びかけた。

 また、4500という天下り団体に2万5000人の官僚が天下り、そこに12兆円もの国民の税金がつぎ込まれていくしくみがあると明かし、「こういうムダ遣いを徹底的に見直さなければならない」と重ねて訴えた。

 さらに、党首討論はじめ、国会での議論を通じて、自公両党からは「ムダ遣いはない」という主張がくりかえされている点も明らし「そう言わざるを得ないのだろうがどう考えても至るところに不公平不公正、ムダ遣いがある」と指摘。その象徴として、補正予算案に盛り込まれた建設費117億円を投じて作られる「アニメの殿堂」(国立メディア芸術総合センター)を取り上げ、「なんで緊急経済対策としてそれをやらなければいけないのか」と述べ、「それをやるのであれば、(生活保護の)母子加算を復活させる方が先ではないか」と問いかけると、聴衆からは「そうだ」「そうだ」の声が続いた。

 鳩山代表は、民主党は政治不信を払拭するために徹底的に税金のムダ遣いを改めていくと表明した。

 街頭演説会では簗瀬進参議院議員がマイクを握り、オバマ米国大統領の演説を引用して、「皆さんが立ち上がってくれればできる。YES WE CANの『WE』は皆さん一人ひとり」だとして、「みなさんの手で政治を変えよう」と訴えた。

 続いて県連代表の谷博之参議院議員も演説に立ち、「日本の政治は変わろうとしている。

 官僚政治、国民の暮らしをないがしろにする政治が続いてきた。その政治を変えよう」と国民のための政治をつくろうと呼びかけた。

 街頭演説会は聴衆の皆さんともにガンバロー三唱で締めくくられ、鳩山代表と聴衆の皆さんと新しい政治の実現を目指し、拳を突き上げた。
 

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