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2000/10/18
地方参政権は民主主義のバロメーター=定住外国人の人権を考えるシンポ開催
民主党主催「定住外国人の人権を考えるシンポジウム」が18日午後、東京・平河町マツヤサロンで開催された。

 現在、外国人の地方参政権をめぐる議論は、与野党のみならず、マスコミをにぎわせているが、この日は、そのテーマにかかわるいくつかの定住外国人の人権問題を日本・スウェーデンという国際的な立場から検証。シンポジストは、板橋洋一さん、瀬口とも江さん、金政玉さんの3人。民主党からは鳩山由紀夫代表、中野寛成副代表、石毛B子男女共同参画・人権・総務ネクスト大臣が参加。玄葉光一郎地方分権・政治・行政改革ネクスト大臣が進行をつとめた。

 板橋さんは川崎市総合企画局の立場から、地方公務員の国籍条項撤廃の取組み、そのなかで「公の意思形成」と「公権力の行使」という法理が国籍条項撤廃のバリアになってきたこと、これが地方参政権にもかかわるという経緯を報告。在日障害者の金さんは、在日外国人の無年金問題解決にいかに地方参政権獲得が必要であるかと指摘、スウェーデンに20年以上在住の瀬口とも江さんは、同国では定住者であれば選挙権と被選挙権の両方があり、これはあたりまえの感覚としてあると報告。EUでは定住外国人の国政参政権も議論されているのに、日本では地方参政権さえないことに対して驚きを示した。

 あいさつにたった中野副代表は、「地方参政権保障は、日本の民主主義と人権のプライドにかけてとりくむべきことで、決して選挙目当ての政策ではない、民主主義をはかるバロメーターとしてぜひ実現させたい」と明言。

 会場には約100人が集まり、自治体では市民の意識調査の対象として外国人がはずされている実態、民主党への法案実現に対する期待、被選挙権実現への期待など活発な意見があげられた。
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