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2009/10/13
普天間基地の移設問題「一番大事なことは沖縄県民の意思を尊重すること」 鳩山総理


 鳩山由紀夫総理(代表)は13日夕、官邸で記者の質問に答え、沖縄県のアメリカ軍普天間基地の移設問題に関する基本認識、アフガニスタンの給油支援の問題等に言及した。

 同日午後、沖縄県選出の喜納昌吉参議院議員と会われた際に、普天間基地の移設先に関して辺野古以外に県内の移設先はないのかと尋ねたかとの記者の問いに、鳩山総理はまず、「普天間基地の移設問題は、言うまでもないが沖縄県民の思いを一番大事にしなければならない」と述べ、喜納議員と意見交換するなかで喜納議員自身からいろいろな(移設)候補の話はあったものであるとして、「私の方からお伺いしたのではない」と改めて語った。

 そのうえで、「くどいようだが、一番大事なことは沖縄県民の意思を尊重すること、長年にわたって大変苦労されてきているわけだから、その県民の負担をどうやって軽減できるかということが一番だ」と述べた。

 また、岡田克也外務大臣のアフガニスタン訪問を踏まえ、アフガニスタン支援のあり方を問われたのに対しては、「私も二度アフガニスタンに行ってカルザイ大統領にお会いしたときに、給油支援のお願いは一切なかった。すなわちアフガニスタンにとってどうかということでわれわれは判断しなければならない。アフガニスタン政府自身が給油支援というものに対して必ずしも強い思いをもっておられないということが確認できた」と述べ、アフガニスタン政府の意向を見極めて支援する考えを示した。

 「ただ一方でパキスタンは日本の給油支援を得て活動している。そういったことも含めて考えていかなければならないが、大事なことはアフガニスタンをどうやったら経済的にも政治的にも発展して安定させるかということである」と重ねて語り、テロを武力で押さえ込もうとするとますますテロが広がるという現実があることも勘案しながら、日本としてどういう形でアフガニスタンの声に貢献できるかを真剣に考えなければいけないと強調。タリバン兵士への職業訓練などを実施することでの更正への支援など例に挙げ、「われわれ日本が一番期待されている支援は何か、日本が一番求められている方向を見出していく」とした。
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