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2009/10/18
前原国交相、地域主権の実現を宣言「そのときに大事なのは市政を担う人材」と重要性指摘


 前原誠司国土交通大臣は18日夕、兵庫県神戸市三宮駅前近くで開催された街頭演説会に参加。日曜日の夕方という忙しい時間にも係らず、周辺は約800人の聴衆が道を埋め尽くして熱気にあふれ、政権交代により「国民の生活が第一。」の政治も実行を約束する民主党へ大きな声援が寄せられた。

 前原国交相ははじめに、先の衆院選挙における民主党へのご支持とご支援に謝意を明示。そのうえで、この国が抱えている大きな問題点として少子高齢化、それに伴う働く世代の人口減少、約900兆円にも膨らむ莫大な借金を挙げながら、「この方向性を何とかして変えてもらいたい」「今の政治を変える」という国民の皆さんの思いが8月31日の総選挙に託された、その大きな一票だと考えていると分析した。

 「では、我々民主党はこれから何をしたらいいのか、皆さんに大きく2つのことを約束する」として、第一が税金の使い道を変えること、第二が国と地方のあり方を変えると表明。借金が増えて人口が減少し、社会保障にお金が必要な時代であるにも係らず、これまでの自民党を中心とする政治は本来なら見直すべきムダな公共事業を増やし続け、聖域として残すような政治が行われていたと批判した。

 そのうえで、「こうした公共事業にメスを入れ、子育て支援、介護、医療、教育といった、本当に皆さんの必要なところに税金をつかっていく。政権発足一カ月、予算の査定を行う中で税金の使い方を変えていく作業を行っている。民主党一丸となって必ずやり遂げる」と宣言した。

 聴衆からの盛大な拍手に包まれるなか前原国交相はさらに、これまでの中央集権型政治を問題視し、「地域のことは地域で決める、生活に密着したことは皆さん方が選んだ市長が物事を決め、そのために皆さんが納められた税金が目に見えるところで納得できるかたちで使えるような仕組みをつくっていきたい。これも必ずやり切りたい」と力説。「そのときに大事なことは地方議会、市の行政がしっかりしていなければならない」と提起し、地方分権においては、移譲された財源、権限をしっかりと地域のために機能させられる首長、議会が必要であり、徹底的にムダを削り、人への投資を続けてきた人物が市政を担うべきだと主張した。

 なお、街頭演説会には地元兵庫県選出の国会議員、自治体議員らが多数駆けつけ、民主党への支援を呼びかけた。
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