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2009/11/20
小沢幹事長、中国の楊外相と会談 日中協力の必要性を再確認
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小沢一郎幹事長は20日午後、国会内で中国の楊潔チ(チは竹かんむりに褫のつくり)外務大臣と約30分にわたって会談。民主党側からは山岡賢次国会対策委員長が同席した。
会談で楊外相は「人的な交流」「経済・貿易」「気候変動」の3つの問題に関する中国政府の考え方を説明し、かつ日中協力の必要性を述べ、それに対して小沢幹事長が基本的に同意し、民主党側としてもそれをサポートしていく考えを強調した。
冒頭、楊外相は昨年4月に初めて公式に訪日し、小沢幹事長と面談した際、たいへん感銘を受けたと当時を振り返り、胡錦濤国家主席、温家宝首相からも「くれぐれもよろしく」との言葉を預かってきていると語った。
そのうえで「閣下には胡錦濤主席、温家宝首相は大変好ましい印象をもたれ、閣下との友情をたいへん大事にしている」と述べ、小沢幹事長は「ご丁寧なご挨拶ありがとう」と謝意を示すとともに、政府側とはすでに有益な会談を行ったと信じていると述べた。
楊外相からは鳩山由紀夫総理大臣(代表)、岡田克也外務大臣との会談の概略が説明され、日中双方が新たな発展を迎えようとしているなか、戦略的な互恵関係を築いていこうということで一致したことが明かされた。同時に、総理、外相にも伝えたが、小沢幹事長にも「人的な交流」「経済・貿易」「気候変動」の3つのテーマに関する中国の考え方を伝えたいと続けた。
楊外相は、「まず閣下のご指導のもとで、過日の日中(民主党・中国共産党)『交流協議機構』が大変な成功を収めた」と語り、また、来月、習近平国家副主席が訪日することが報告され、成功に向けた小沢幹事長の協力を求め、幹事長は「歓迎の意を表したい」と応じた。
楊外相同時に、鳩山総理からAPECへの胡錦濤主席の招聘の話があったとも語り、成功に向けて「協力していく」とした。さらに鳩山総理に対して来年4月の上海万博への出席を求めたことも明かし、「小沢幹事長にもぜひ」と要請した。
貿易・経済に関する意見交換では、日中韓が協力して、3カ国のFTAの研究を進め、東アジア共同体をつくるようにしたいとの考え方が示され、「小沢幹事長においてもその影響力を行使されて、FTAの研究を推進していただけるようお願いしたい」と語った。
気候変動については欧米諸国とは違うという中国政府の立場の説明があり、例えば中国では温室効果ガスの排出は生産のためのものであるとして、オバマ米国大統領からも西側と同じことを求めることは不公平だとの発言があったことも紹介し、日本側も理解してほしいとした。
最後に、「戦略的互恵関係は中国側も最大限の努力をしているので、民主党においても小沢幹事長はじめ、ぜひ尽力してほしい」と楊外相は語った。
これを受けて小沢幹事長はまず「具体的な政策については政府の間で積極的に協力してやっていただきたい。我々の方は党の立場なので、中国共産党との協力のために、第一義的にそれに力を入れて行きたい。来月の訪中団も議員、一般参加者ともにこれまでで最大規模のものになる。そのことで我々の姿勢をおわかりいただきたい」と説明した。
第二に「政治経済、さらに気候変動の取り組みにしても同じであるが、日本と中国はいま、人類史上のパートナーの時代を迎えたと考えている」との見解を小沢幹事長は示し、FTAや環境の問題も、両国が力を合わせれば、必ず解決できると信じていると強調。「そのために我々は党サイドからサポートしていきたい。なぜならば我々の政権はまだスタートしたばかりであって、その基盤は必ずしも固まっているわけではない。中国、世界の国々の期待に応えるためにも党勢を磐石なものにして、政府が思い切った決断ができるように、党の基盤を固める必要がある。それに全力をつくしたい」と語った。
楊外相は率直な意見交換に謝意を示すとともに、共産党指導部に報告すると約し、会談を終えた。
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