2009/12/01
【衆院本会議】郵政株式売却凍結法案、原爆症認定集団訴訟原告団救済法案 可決
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衆院本会議が1日午後に開かれ、日本郵政グループの株式売却凍結法案の採決が行われ、民主党はじめ与党などの起立多数で可決され、参議院に送付された。また、原爆症認定を求める集団訴訟で敗訴した原告に対し、基金で救済する「原爆症救済法案」は、起立総員で可決、成立した。自民党は欠席した。
採決に先立ち総務委員会における審査の経過と結果について報告に立った総務委員会の近藤昭一委員長は法案内容について「郵政民営化について、国民生活に必要な郵政事業に係る役務が適切に提供されるよう、政府においてその見直しを検討していることをかんがみ、日本郵政株式会社等の株式の処分の停止を定めようとするものである」と説明。組織のあり方が確定するまで、グループ各社の株式売却を凍結する内容だとした。
続いて、原爆症認定訴訟に関する救済法案については、厚生労働委員会の藤村修委員長が審査の経過と結果について報告に立った。
藤村委員長は法案について、「原爆症認定集団訴訟に関し、これを契機に原爆症の認定に関する見直しが行われたことを踏まえ、訴訟の長期化、被爆者である原告の高齢化等の事情にかんがみ、平成21年8月6日に関係者の間において『原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に関わる確認』の内容に基づき、原告に係る問題の解決のための基金に対する補助に関し必要な事項を定めようとするもの」だと語った。
藤村委員長はその主な内容についても説明。(1)「原爆症認定集団訴訟」とは、原爆症の認定の申請却下処分の取消しに係る訴えであって、平成15年4月17日から、認定に関する新たな審査の方針が初めて定められた日の前日までの間に提起されたものをいうこと、(2)政府は予算の範囲内において、原爆症認定集団訴訟の原告に係る問題の解決のための支援事業を行う法人に対し、支援事業に要する費用の一部を補助することができること、(3)補助金の交付を受ける法人は、支援事業に関する基金を設けるものとし、補助を受けた金額をもって当該基金に充てることとすること、この場合において、支援事業に要する費用に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額を基金に加えることができる――等を列挙した。
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