鳩山内閣における経済成長戦略の基本方針である「新成長戦略〜輝きのある日本へ〜」が、30日の臨時閣議で決定された。
内容は、政治的リーダーシップにより、「環境・エネルギー」「健康(医療・介護)」など、日本の強みを生かし、更に「アジア」「観光・地域活性化」などのフロンティアを開拓することによって需要からの経済成長をめざすもの。
閣議に先立ち鳩山由紀夫総理大臣(代表)は、政府の成長戦略策定会議の席で、「これまでは経済のために人間が動かされてきた。これからは人間のための経済だ」と理念を述べた。また、閣議後の記者会見では、(1)環境対策など日本の強みを生かし、ややもするとマイナスの評価をされがちな少子化や高齢化を、健康・長寿な社会をつくるチャンスととらえる、(2)アジア全体を成長させていくことで日本とのウィン・ウィンの関係をつくり、国内においても地域活性化をはかる、(3)科学・技術、雇用・人材など成長を支えるプラットフォームを強化する、ーーなどとする基本方針の内容にふれ、「政権の実行力が試される」と具体化に強い意欲を表明した。
菅直人副総理は記者会見に同席し、これまでの自民党政権下で成功しなかった経済成長戦略とは異なり、「人間のための経済という明確なビジョンがある。(鳩山政権では)強力なリーダーシップでおし進める」と、来年に向けて満を持した戦略であることを強調した。
なお、「成長戦略の実感」(総理)を目的としたデモンストレーションが官邸内で実施され、新技術の紹介や、ロボット、電動車などが展示され、総理も試乗した。
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