ニュース
ニュース
2010/01/22
【今日の官邸】平成22年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度の閣議決定を報告 菅副総理


 菅直人副総理兼財務・経済担当大臣は22日夕、官邸で会見を行い、平成22年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度などについて記者団に語った。

 はじめに菅副総理は同日行われた閣議において平成22年の経済見通しと経済財政運営の基本的態度について説明を行い、閣議決定したことを報告。菅副総理は、平成22年度の国内総生産の実質成長率は1.4%、名目成長率で0.4%プラスに転じることが見込まれていることを挙げて、「プラスの程度は少ないが名目(成長率)でプラスに転じたのは大きな変化である」と所感を述べるとともに、「政府は景気の持ち直しの動きを確かなものにするために、緊急経済対策を着実に実施するとともに、新成長戦略の推進を通じて成長のフロンティアを拡大し、新たな需要と雇用を創設したい」と抱負を語った。

 また同日の閣僚懇談会の中で菅副総理は、鳩山由紀夫総理(代表)からの指示を受けて、2011年度の税制改正に向け、社会保障と税に共通した番号をつけて所得を把握する目的から「社会保障・税に係わる番号制度に関する検討会」を設置することについて説明したと述べた。菅副総理は、副会長に平野博文官房長官、仙谷由人国家戦略担当大臣、原口一博総務大臣、長妻昭厚生労働大臣らを起用して議論を進めていく考えを明らかにし、「社会的にはいろんな議論が進んでいるので、そう遠くない時期に複数の案を固めて国民に広く議論をしていただく形を取りながら、1年間の間で合意形成ができれば良いのではないか」との展望を語った。

 最後に中国政府が昨年度のGDP(国内総生産)成長率を発表し、今年度にも日本を抜いて世界第2位の経済国になる見通しとなったことへの感想を求められた菅副総理は、「一般論的にいえば中国やアジアが成長していくことは喜ばしいことではあり、日本もいい刺激を受ける努力が必要だと思っているが、世界第2位の経済大国の座を明け渡すことは残念」と述べた。
記事を印刷する