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2010/01/23
鳩山総理、就任後初の地方視察 栃木県を訪れ、暮らしの政治課題に耳を傾ける




 鳩山由紀夫総理(代表)は23日、栃木県を訪れ、総理就任後、初めての地方視察を県内5カ所で行った。

 地方視察は、「国会会期中ではあるが、公邸と官邸、国会だけを行き来するだけの毎日では、皆さんのお暮らしが見えなくなってしまう」との総理の思いから、週末には日本各地を訪問し、直接、国民のみなさんの生の声を聞かせていただく機会にするということで始まったもの。

 同県選出の山岡賢次衆議院議員(第4区)、簗瀬進参議院議員らの案内で最初に向かったのは益子町。JA野菜直売所を視察した鳩山総理は、農協関係者の説明を熱心に聞き入り、また途中では、ビニールハウス内で「とちおとめ」をほおばり「甘い」と笑みをこぼす場面もあった。

 益子焼窯元共販センターでは、伝統工芸・益子焼の焼き物展やろくろ作業を見学し、「紙コップ等の使い捨て文化が陶磁器産業を厳しくしている」との関係者の訴えに、環境問題の観点からも「そうならないよう努力していく」と応じた。好みの一品を選んで、ぐいのみを購入したりもした。

 続いて鹿沼市では医療機器製造会社「ナカニシ」を訪れ、会社概要の説明を受けた後、工場内で歯科医療機器の製造過程を見学した。

 さらに宇都宮市では、夜間認可保育所と高齢者医療・介護施設を訪問。保育所で園児の保護者や職員と懇談した際、「県内初となるこのような場所(夜間認可保育所)に預けられた私たちは幸運である」との保護者の声がある一方で、「待機児童が多く、預ける場所が見つからない」との切実な声に対して鳩山総理は、「政府としても深刻に受け止め政策に反映していく」と伝えた。

 介護施設では、院長から療養病床の削減、介護保険制度の破綻が進む今、何とか現場の制度設計を進めてほしいと要望を受けた。これに対し首相は「国がこの現状を認識し、お金も含めて支えなければならない」とした。

 全ての視察を終えた鳩山総理は、宇都宮市内のホテルで「鳩山総理と語る夕べ」と題した栃木県連役員、自治体議員、連合栃木役員との懇談会に出席。県連代表の谷博之参議院議員からの歓迎あいさつに続いてマイクを握った鳩山総理は、昨年の衆議院議員選挙の御礼を述べ、続いて「今夏の参議院選挙は大変重要な選挙。この場では、民主党代表として、民主党議員の必勝に向け、皆さんのご協力をお願いしたい」と、栃木選挙区での完全勝利の実現と民主党への支持を参加者に訴えた。

 なお、今回の視察では鹿沼市から福田昭夫衆議院議員、宇都宮市から石森久嗣衆議院議員が同行。また懇談会には玉木朝子衆議院議員も同席した。
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