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2010/01/29
【衆参院本会議】岡田外務大臣が外交演説 国際協調の外交の基本方針表明




 岡田克也外務大臣は、29日午後衆参の本会議で、外交演説を行い、「日本の平和と豊かさは、世界の平和と繁栄、そして、それを実現するための国際協調のなかでこそ実現が可能」として、国際協調を基本とすることを表明した。

 また、自身の外交原則として、(1)現場を知ること(2)常に原点に立ち返り検討すること(3)分かりやすい言葉で国民の皆さんに伝えること――の3点を挙げ、国民の理解と信頼に基づく外交を実現したいとした。

 さらに、日米同盟は日本自身の安全の基礎であり、在日米軍は日本の安全を確保する抑止力として重要な役割を果たしていることついて国民に理解を求めたいとした。普天間基地については、5月末までに政府として具体的な移設先を決定すると明言した。

 中国との関係については、戦略的互恵関係の内容を充実、具体化させるとともに、東シナ海などの懸案事項にも取り組むとした。ロシアとの関係では、北方領土問題を最終的に解決し平和条約の締結に向けて精力的に取り組むとした。

 北朝鮮については、拉致、核、ミサイルの諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を図る方針と表明した。

 また、「私は、『核のない世界』を実現するための第1歩となる具体的な手段として、核兵器を持たない国に対する核兵器の使用を禁止すること、そして、核兵器保有の目的を核兵器使用の抑止のみに限定するといった考え方に注目する」として、核軍縮などでリーダーシップを発揮するとした。

 さらに、外務省の改革にも取り組むとしたうえで、外交は政府だけで行うものではなく、総合的な外交力を高めたいとした。

 最後に、「人々が希望を感じることができる日本外交を、日本国外務省の総力を挙げて展開する」との決意を表明した。
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