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2010/04/14
「新しい公共」づくりをめざした市民と民主党の政策形成プロジェクト 第4回会合を開催




 14日午後、党本部にて「新しい公共」づくりをめざした市民と民主党の政策形成プロジェクトの第4回目の会合を開催。気候変動(地球温暖化)の現状と課題・制度提案を受け、意見交換した。

 冒頭、細野豪志企業・団体対策委員長は、今回4回目となる同プロジェクトにおいて毎回多くの皆さんから政策の提案を受けていくなかで、政府の側でも様々な取り組みが進んでいると感謝の意を込めて挨拶。特に、税制の問題が来年にはかなり前に進むことがほぼ確実な状況だとして、「政府は新活動を進めていくうえでの様々なインフラ作り、党の側は色々な皆さんからの政策提案を聞かせていただくなかで、今の政府、マニフェスト、様々な法律や予算に反映できるものを見極めていきたい」と述べた。

 続いて、谷博之企業・団体対策委員長代理が、「NPO、NGOの皆さんとの様々な連携、政策に反映させていく窓口として活動している。ともに頑張りましょう」と挨拶した。

 会合には、五十嵐文彦、石田三示、川越孝洋、黒岩宇洋、小林千代美、皆吉稲生、矢崎公二、山花郁夫各衆院議員、松浦大悟参院議員が参加。環境委員会のメンバーを中心に積極的な姿勢で臨み、「政策決定の参考にしたい」「温暖化対策が経済のブレーキになっているとの懸念を払拭していきたい」などと挨拶した。

 なお、司会進行は17年間NGOで活動してきた櫛淵万里衆院議員が担当。「気候変更の問題は、本日プレゼンターを務められるNGOの皆さんが20年来活動してきたもの。ようやく3月12日に地球温暖化対策基本法案が閣議決定された、まさに政権交代したからこそNGOの力を借りてここまで変化が起こせたという大きな流れが背景にある」と述べ、野党時代から協力関係にあったことにも言及、現場の声を聞く意義を強調した。

 気候ネットワーク代表の浅岡美恵氏は、法案策定のプロセス、「新しい公共」の視点から、「民意を反映させる仕組みづくり」をはじめ、温暖化対策基本法案の問題・課題について提起した。

 WWFジャパン気候変動プログラムリーダーの山岸尚之氏は、排出量取引制度議論にあたってのポイントを中心に現状を説明、脱炭素社会に向けた提案を行った。

 気候ネットワーク東京事務所長の平田仁子氏は、地球温暖化対策税(炭素税)の意義と必要性について説明。環境省の地球温暖化対策税については、評価する一方で様々な問題点も指摘、制度設計の見直しを求めた。

 環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏は、再生可能エネルギーの全量買取制度を取り上げ、経済省、公共政策それぞれの観点からの問題点などを提起した。

 ストップ・フロン全国連絡会の桃井貴子氏は、フロン問題の現状を示したうえで「脱フロン社会に向けた政策パッケージ」を提言。「脱フロン社会を目指し産業のありかたを変える政治的に強く打ち出してほしい」などと求めた。

 グリーン・アクション代表のアイリーン・スミス氏は、温暖化対策としての原発のマイナス面を指摘。即効性、コスト、低リスク(確実性)の3つの観点において、その効果に疑問を唱えた。

 意見交換では、バイオエネルギー問題といった政策提案のほか、「会合での議論がどう政策に活かされるのかを明確にしてほしい」との意見も。

 細野企業・団体対策委員長は、今回のテーマに関しては、今後温暖化対策法案の審議が行われるなかで、同法案は基本法であり、実質的中身を詰めていくうえで、意見を活かしていきたいと表明。税制の問題を一例に、現場からの要請を受けて政府にも強く主張してきたことを紹介、今後も政府に対し議論を踏まえた政策提言を目指すとした。
 

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