第81回メーデー中央大会が、29日都内で「すべての働く者の連帯で、『平和・人権・労働・環境・共生』に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界をつくろう!」をスローガンとして開かれた。
政府を代表して挨拶に立った鳩山由紀夫総理(代表)は、昨年の総選挙での連合、働く皆さんの支援に改めて感謝の念を述べるともに、時計の針を戻すことなく、「活力も幸せもある日本に変革しなければならない」と訴えた。そのうえで、あるべき日本の姿を、(1)官中心から民中心(2)国が上位ではなく地域が上にあるような形に(3)国全体のムダ遣いが一掃されるようにすることだと述べました。また、具体的な労働政策として、(1)成長戦略を確立し多くの雇用を創出(2)失業者への求職支援などをマンツーマンで行う(3)最低賃金を引き上げることを約束した。
主催者を代表して、古賀伸明連合会長は、活力ある日本にするために(1)雇用創出(2)均等・均衡処遇の実現(3)最低賃金の引き上げ――の3点が必要だとして、正規・非正規を問わず労働者の連帯・団結の力によってその先頭に立つと挨拶した。さらに、鳩山政権は厳しい局面にあると指摘し、日本の将来に対する不安を払しょくするために明確なメッセージの発信を政権に求めた。
また、労働行政の責任者として、長妻昭厚生労働大臣も、生活給付金付き職業訓練制度の導入、非正規労働者が加入しやすい労働保険法改正など政権交代後の労働行政の成果に触れたうえで、「社会保障は経済成長の足を引っ張るとの考えに私たちは立たない。むしろ、経済成長の基盤と考える。少子高齢社会の日本モデルをつくる」と訴え、その立場でこれからも厚生労働政策を進めると来賓挨拶した。
党を代表して、高嶋良充筆頭副幹事長は、昨年の総選挙での支援に感謝を述べたうえで、現在までにマニフェストで掲げた約180項目のうち85%に着手し、また高校実質無償化、子ども手当など34項目、20%が実行・達成できたことをまず報告。さらに、猛省すべきところは猛省し、政治、選挙にカネがかからないよう公職選挙法の改正に取り組むことを表明し、参院選挙に向けて挑戦的かつ現実的なマニフェスト、財政面からも信頼されるマニフェストをつくるとし、「新しい社会づくりを目指してご支援を」と求めた。
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