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2010/05/25
【衆院本会議】地域主権改革関連3法案審議入り 小原議員が代表質問
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25日午後の衆議院本会議で、地域主権改革関連の3法案「地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」、「国と地方の協議の場に関する法律案」及び「地方自治法の一部を改正する法律案」が議題となり、原口一博総務・地域主権推進担当大臣が趣旨説明を行い、小原舞議員が質問に立った。
(1)「地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」は、国が法令で自治体の仕事を縛る「義務付け・枠付け」を見直すもの。(2)「国と地方の協議の場に関する法律案」は、地方に影響を及ぼす国の政策について閣僚と自治体側が話し合う「国と地方の協議の場」設置法案。政策の企画、立案段階から国と地方が話し合うことで地域主権の推進を図るとしている。(3)「地方自治法の一部を改正する法律案」は、地方議会の議員定数上限撤廃などを盛り込んだ地方自治法改正案。
小原議員ははじめに、地元の漁村での台風被害による防波堤修繕を例に挙げ、中央集権体制の下では地方のニーズに合わない社会資本整備により多くの無駄と財政赤字を生んできたと指摘。このような問題を解決するには、「国のかたち」を中央集権から地域主権へと根本的に変える改革が必要だとして、原口大臣に地域主権改革にかける意気込みを訊ねた。
原口大臣は、これまでの依存と分配の政治から、自立と創造の政治に変えなければならないと述べ、中央にある様々な権限を地方に分け与える、これまでの「地方分権改革」との違いを強調。「地域主権改革」は、主権を有する国民自らが自らの地域を自らの責任でつくる取り組みであり、今後、地域主権戦略会議を改革の司令搭として「原口プラン」に従い地域主権戦略大綱をつくる考えを示した。
小原議員はまた、原口大臣に対し、地域主権改革関連2法案によって法定化される「地域主権戦略会議」と「国と地方の協議の場」によって、国のかたちは最終的にどう変わるのか、目指すべき国のかたちについて質問した。
これに対して原口大臣は、そのキーワードは「補完性の原則」だとして、「憲法92条の地方自治の原則に基づき補完性を重視、住民に身近な行政は基礎自治体が広く担うことを原則に議論を進め、国と地方がより適切な役割分担する姿を目指す」と表明。併せて、道州制についても議論進めていくと述べた。
小原議員はそのうえで、地域主権改革の具体策として、(1)国が決めた全国画一的な基準である義務付け・枠付けの見直し、(2)自治体の財政面での自由度を向上させるとする「ひもつき補助金」の一括交付金化、(3)地域主権の確立に重要な住民の行政参加――の3点について質問。原口大臣の見解を質した。
原口大臣は、国が地方を縛っている1万にも及ぶ義務付け・枠付けを徹底的に変えていくと宣言。地方自治体において、住民代表である議会で条例によって基準を決定、自らが定めた条例に基づき実施し、柔軟にルール変更できるようにするとした。
ひもつき補助金の一括交付金化については、その検討にあたり地域の持つ力、豊創力を引き出す「緑の分権改革」を唱えていることにも言及。一括交付金化により、地方の自由度を拡大、地方の知恵や創意が活かされるとともに効率的・効果的に財源を活用できるようになると、その効果を説いた。
原口大臣はまた、「地域主権改革を推進するためには、住民の意見を地方自治体の運営に的確に反映させる仕組みを整備することが重要」だと主張。小原議員が指摘する参加型民主主義の確立の必要性について賛意を示し、住民自治の充実の観点から議会のありかたや自治体経営の住民参画の手法などについて地方行財政検討会議において幅広く議論していくとした。
小原議員は最後に、「持続可能な国づくりの実現のための地域主権改革は、今を生きる私たちが未来の世代に繋ぐ責任である」と主張。鳩山内閣の政務三役に対し、日本のため、ともに地域主権改革の推進に向けてご尽力をと求めて質問を終えた。
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