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2010/06/14
【今日の官邸】仙谷官房長官会見、福山官房副長官会見


■仙谷由人官房長官会見■
 仙谷由人官房長官は14日午前、総理官邸での定例記者会見で、同日朝に開催された第6回口蹄疫対策本部やウーメラ(南オーストラリア州)付近の砂漠への着陸が確認された小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルなどについてコメントした。

 仙谷官房長官はまず、12日の菅直人総理(代表)の宮崎県での現地視察を受けて同日朝、第6回口蹄疫対策本部を開催したと報告。菅総理からは(1)この国家的危機に対し、政府としては感染拡大防止を第一に考え全力でこれに取り組むべきものであり、経営再建についても国が責任をもって支援しなければいけない、(2)国と県・市・町が適切な役割分担のもとで作業を進めていくべき、(3)引続きこの危機管理上の重要な課題に対して感染拡大の防止に全力を尽くしていただきたいとの発言があったと話した。

 これに関連し仙谷官房長官は、感染拡大の原因である患蓄などを一刻も早く処分するため、20日までに発生が集中している同県川南町などで感染した疑いのある牛や豚約10万頭の殺処分と埋却する目処がついたことを明かし、関係各省に対してはそのために必要な獣医師や自衛隊の人員確保を求めるとともに、危機管理の観点に立ち、特にスピード感を持って防疫措置を行うことを確認したとした。

 山田正彦農林水産大臣からは、西都市の農場で14日未明、新たに口蹄疫に感染した疑いのある牛が見つかったことを受け、市は今回発生した農場で飼育する33頭すべての殺処分を開始し、本日中に埋却を完了する予定だとの報告があったと述べた。

 次に、13日深夜、小惑星探査機「はやぶさ」が地球帰還したことに言及、「スタッフら関係者の方々に、とりわけ7年間のご努力に感謝と敬意を捧げたい」と表明。地球と火星の間を回っている小惑星「イトカワ」との間を7年かけて旅していた「はやぶさ」が地球に帰還し、カプセルが無事オーストラリアに着陸していることが確認されたとして、「幾多のトラブルを乗り越え帰還した『はやぶさ』の姿は、私たちに勇気や夢、希望を与えてくれた。月より遠い天体との往復は人類史上初めてであり、国民の皆さんとともに世界に冠たるこの快挙を喜びあいたい」「今後カプセルが無事回収され、さらなる科学的成果が生まれることを期待している」と語った。

 また、記者団から、週末の世論調査で菅内閣に対し高い支持率が示されたことへの所感を問われた仙谷官房長官は、「基本的に政権交代の歴史的な意味を国民の皆さんは十二分に感じ取っていただいているのではないか」と述べ、民主党に政権を担わせて、自民党政権とは違う何かを生み出してほしいという期待感ではないかと分析。菅総理が主張するように、「この20年間の閉塞状況を打破し、強い経済、強い財政、強い社会保障をつくってほしい」「大きく綻んできた年金・医療問題を含めて建て直してほしい」との思いの表れであり、期待に応えるため、政策の展開と実行、スピードアップ、一部の業界・団体などのみが受益する構造を打ち破っていくとした。

■福山哲郎官房副長官会見■
 同日午後の定例会見で福山哲郎官房副長官は、記者団の質問に答えた。

 福山副長官は、14日午後11時10分から約5分間、菅直人総理大臣(代表)は、小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトマネージャーの川口淳一郎JAXA宇宙科学研究本部宇宙航行システム研究系教授に電話をし、はやぶさのカプセル再突入成功について、自分が宇宙飛行士になりたかったというエピソードを紹介しながら「約60億キロもの飛行の後、地球に帰還できたことは奇跡的であり、日本の技術水準の高さを世界に強くアピールした。関係者の方々に心からのお祝いとねぎらいを申し上げた」と述べたことを明らかにした。

 さらに、総理は「今回の結果は、色々な人に励みを与え、子どもたちのやる気にもつながるだろう」と述べたうえで、今回のプロジェクトの成功について川口教授に質問した。これに対し、川口教授からは「次の世代を育むことが大事であり、お役に立てれば嬉しい。帰還まではトラブルが多く発生し、プロジェクト関係者の忍耐力と精神力が今回の原動力であった」と述べられたことを福山副長官は報告した。

 続いて福山副長官は、本日19時から1時間ほど、菅総理主催で青年海外協力隊帰国隊員による報告会が総理大臣官邸で行われることを明らかにした。「報告会では、直接、帰国隊員から行政府の長がご意見を承り、また、その労をねぎらうことで、青年海外協力事業のあり方を検討をしていく上で有意義であると考えている」と福山副長官は述べた。
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